スーパーファミコン「移植もリメイクもされない」幻の傑作…ハード末期に誕生した「知られざる神ゲー」  『エナジーブレイカー』『ルドラの秘宝』に『マーヴェラス』も…の画像
スーパーファミコン『ルドラの秘宝』(スクウェア) (C)1996 SQUARE
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 1994年、次世代ゲーム機といわれるプレイステーションセガサターンの登場により、次第に影が薄くなっていったスーパーファミコン。時代の流れやハードの進化による世代交代は避けられませんでした。

 しかし次世代ハードがゲーム界を席巻する中で、スーファミというハードで新たに生まれたゲームソフトも存在。スーファミの歴史から見ると末期の時期でありながら、それまでに研鑽された技術やノウハウの蓄積により、「神ゲー」と呼ぶにふさわしいタイトルも誕生していました。

 そこで今回は、今から30年前にあたる1996年にスーファミで発売された「知られざる画期的な傑作」を振り返ってみたいと思います。

※本記事には各作品の内容を含みます。

■生まれるのが早すぎた? 斬新システムの宝庫だったシミュレーションRPG『エナジーブレイカー』

 最初に紹介するのは1996年7月26日にタイトーから発売された『エナジーブレイカー』。主人公である少女マイラが、失われた記憶を求めて冒険に出るシミュレーションRPGです。

 『トライガン』や『血界戦線』などで知られる漫画家・内藤泰弘先生がキャラクターデザインを務めていますが、『トライガン』のブレイク前だったため、本作のことを知らない人も多いようです。

 開発は『エストポリス伝記』シリーズを手がけたネバーランドカンパニーが担当。スーファミでの開発経験も十分で、グラフィックやサウンドの品質は素晴らしいクオリティ。そのうえかなり先鋭的なゲームシステムが採用され、遊びごたえ満点のゲームに仕上がっていました。

 とくに注目すべきは、バトルにおける「バランスポイント(BP)」と「エナジーポイント(EP)」の存在です。

 BPはキャラクターの行動力ともいえるポイントで、このBPが尽きるまで何度でも行動できるのが特徴。また、各ターンごとのBPの回復量はHPの残量と比例しているので、いかに被害を抑えつつ行動するかという戦略性につながります。

 EPは、火、水、土、風、光、闇などの属性に振り分けることで、新たな技を覚えたり、技の威力を上げたりできます。このポイントの振り分けはいつでもやり直すことができ、今風のシステムといえそうです。

 どちらのシステムも奥深く、ゲームの戦略性を高めるエッセンスとして非常に魅力的。当時のゲームとしては斬新なシステムだっただけに、仕組みを理解するまで時間を擁するのがネックでもありました。

 ぜひ今のハードでも遊んでみたいくらいハマったタイトルではありますが、残念なことに開発会社がすでになくなっており、リメイクや移植が絶望的。現状はスーファミでしかプレイできないのが残念でなりません。

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