トオルがドン引きするほどの逸材とは…!? 不良漫画の金字塔『ビー・バップ・ハイスクール』の“最強キャラ”を完全考察の画像
きうち かずひろ・著『ビー・バップ・ハイスクール』(講談社)

 『ビー・バップ・ハイスクール』は1983年から2003年まで『週刊ヤングマガジン』(講談社)で連載されていた、きうちかずひろさんによる不良漫画の金字塔だ。

 主人公の加藤ヒロシ&中間トオルを中心に、ケンカ、友情、見栄、意地が入り混じった高校生たちの世界が生き生きと描かれている。ギャグと暴力が同居する独特の世界観は、令和まで連綿と続くヤンキー漫画の“ルーツ”として語り継がれている。俳優・仲村トオルさん(トオル役)のデビュー作であり、中山美穂さんの主題歌で知られる実写版映画を覚えている人も多いことだろう。

 そんな『ビーバップ』についてファンの間でよく議論されるのが、「作中最強キャラは誰か」というテーマだ。今回は「漫画版のみ」「ヒロシとトオルより明確に強い」「不良でないキャラは除外」 という条件で、最強の候補を選出していきたい。

 

※本記事には作品の内容を含みます。

■最強候補6人を徹底考察

 前提として、『ビーバップ』のケンカは単なる腕力比べでは終わらない。根性、凶暴性、修羅場の数、そして「どこまでやれるか」という覚悟が強さを大きく左右する世界だ。その中で“最強候補”と呼べるキャラは6人に絞られる。

 まず挙げられるのが、城東工業高校の番長、山田敏光だ。作中では番長格との派手なタイマン描写こそ少ないものの、不良の数が圧倒的に多い城東を束ねる実力は本物である。番長の座を狙っていた池田は一度はヒロシに勝ったほどの実力者だが、山田に敗れており、「たいしたことねぇ」と言われてしまっている。

 作中で「タイマンなら誰にも負けない」と語られている点も大きい。実際、愛徳に乗り込んできた際は、ヒロシとトオルに「山田君とは早いうちになかよくなっておいたほうがいいね」と言わしめるほどの迫力を放っていた。ただ、卑怯な手や武器を使うことを嫌う節があり、“何でもアリ”の状況になった場合、その甘さが弱点になりかねない。

 続いてはベンツ島田だ。自転車にベンツのエンブレムをつけていることから、そのあだ名がついた。ヒロシいわく、ベンツは頭が悪すぎるため脳のリミッターが常に外れていて、火事場の馬鹿力を平常時から発揮しているとのこと。ヤクザのアゴを砕くほどの腕力を持ち、作中で負けた描写もないため、単純な腕っぷしだけなら作中屈指の強キャラといえるだろう。

 ただし、その強さが最大限に発揮されるのは、“相手がベンツのことをよく知らない場合”に限られる。純粋で騙されやすそうなところがあるため、その性格を知っている相手には誘導、混乱させられてしまう可能性がある。その1点で“最強”とまでは言い難い。

 “ヤクザ養成機関”と名高い戸塚水産高校のナンバーワン、岸直樹も外せない。作中で直接的なケンカシーンは描かれていないが、その評価は別格である。「バケモノのような強さ」「怒らせたら何をするかわからない」などとうわさされ、ヒロシとトオルですら目を合わせられず逃げ出した相手だ。“山田はなんとかなりそうだが、岸は危険”と本能的に感じたのかもしれない。腕力だけでなく、「いつ人を殺してもおかしくない」という危なさも山田が持ち合わせていない要素だ。

 そして、彼らを上回るのが次の3人だ。

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