『西部警察』の爆破音も、『相棒』の決め台詞もクリアに聞きたい!音量を上げずに臨場感が増すJBLの「聴かせる」技術の画像
JBL BAR 300 MK2(C) 2025 Harman International Industries, Incorporated. All rights reserved.

 昭和の刑事ドラマのド派手な銃撃戦や、特撮ヒーローの変身音、そして推理ドラマの静かな駆け引き。こうしたコンテンツを夜に楽しむとき、悩みのタネとなるのが音量だ。迫力を求めてボリュームを上げれば家族に怒られ、絞れば肝心の「決めゼリフ」がBGMに埋もれてしまう。

 今回取り上げる「JBL BAR 300 MK2」は、そんな夜のエンタメ問題を抱える大人にぜひチェックしてほしい一台だ。

テレビを見ながら感じる聞き取りづらさ問題

 疲れた体で映画やドラマを観るとき、意外と負担になるのが「聴く努力」だ。特に年齢とともに高音が聞き取りづらくなると、BGMや効果音にかき消され、ボソボソと喋る役者のセリフが頭に入ってこない。映像美を楽しみたいのに、結局は文字情報を処理する作業になってしまう。

 このモデルが真価を発揮するのは、まさにその瞬間だ。搭載された「PureVoice 2.0」技術は、全体の音量を上げなくても、人の声の帯域だけをくっきりと前に浮かび上がらせる。深夜、ボリュームを絞った状態でも、ウィスパーボイスや早口のセリフがはっきりと耳に届く感覚は、一度味わうとテレビのスピーカーには戻れない。

 本体の高さは約5センチと非常に薄い。この薄さなら画面下部の字幕を隠すこともなく、リビングの雰囲気も損なわないので、家族と暮らす空間では重要なポイントだ。

『JBL BAR 300 MK2』商品本体
「JBL BAR 300 MK2」 ※画像はAmazonの販売ページより

 音響面での核となるのは、9基のスピーカーと独自の「MultiBeam 3.0」、そしてバーチャルの「Dolby Atmos」だ。物理的なリアスピーカーを後ろに置かなくても、壁の反射を利用して音が包み込んでくる。小音量でも音が痩せず、空間の広がりを感じられるチューニングは見事だ。

 部屋中にスピーカーと配線を這わせる本格シアターは、今のライフスタイルには重すぎる。だが、このモデルならテレビとHDMIケーブル(eARC)一本で繋ぐだけ。複雑な設定や配線の煩わしさから解放され、届いたその日からクリアな音が手に入る。

『JBL BAR 300 MK2』映画鑑賞イメージ
「JBL BAR 300 MK2」設置イメージ ※画像はAmazonの販売ページより

 個人的に推奨したいのが、テレビを見ない時間の活用だ。「サウンドスケープ」機能を使えば、「雨音」や「波の音」などの環境音を流せる。読書や晩酌の際、静寂すぎると落ち着かない空間に、心地よいノイズを足すことができる。Wi-Fi内蔵で、スマホの音楽をいい音で流すBGM機としても優秀だ。

 詳細設定にはアプリ「JBL ONE」を使用するが、日常の操作はリモコンで完結する。本体前面に現在の音量やモードが文字で表示されるため、今どうなっているかが視覚的にわかりやすく、機械操作が億劫になってきた世代にも優しい設計だと感じた。

 価格は2万2000円(2025年12月22日15:30現在)と、決して安い買い物ではないが、「毎日テレビを見るたびに感じる微細なストレス」を今後数年間ゼロにできると考えれば、購入する価値は極めて高いといえるだろう。

 ド派手な爆音を鳴らすためではなく、ささやかな音を、正確に聴き取るために導入する。字幕から目を解放し、映像の世界に没入する大人の贅沢な時間を手に入れてほしい。

 週末の夜、誰にも邪魔されず、お気に入りの作品と酒をゆっくりと味わう。そんな至福の時間をアップデートするのに、このサウンドバーは最適な相棒になるはずだ。

JBL BAR 300 MK2の商品ページはこちら

※商品を購入すると、売上の一部が販売プラットフォームより当メディアに還元されることがあります。
※掲載している価格やセール情報は、記事執筆時点のものです。最新の価格は販売ページでご確認ください。

【基本情報】

・商品名:JBL BAR 300 MK2
・スピーカー構成:9基
・音響技術:PureVoice 2.0、MultiBeam 3.0
・対応音声:Dolby Atmos
・接続:HDMI eARC、光デジタル、Bluetooth、Wi-Fi
・本体サイズ:高さ約5センチ
・主な機能:サウンドスケープ、ストリーミング再生対応