■ファンに刺さるゲームボーイアドバンス用『ファイナルファイトONE』
さて、シリーズでズバ抜けて高額なのが『ファイナルファイト タフ』。前作の『ファイナルファイト2』から実装された2人同時プレイができる仕様で、ガイとハガーのほかに、2人の新たなプレイアブルキャラクターが登場しています。ただし、コーディーはいません。
この『ファイナルファイト タフ』も、とにかく数が少ない。当店にも1本しかないため、それが価格に反映されています。1995年というと、すでにプレイステーションが出ていて、アーケードの3D格闘ゲームなんかも移植されていましたから、相対的に魅力が薄れて売れなかったのかもしれませんね。『ファイナルファイト』自体がこすられすぎたというのもあるかもしれません(笑)。
1999年にはアーケードの3D対戦格闘として『ファイナルファイトリベンジ』という続編も出ていて、セガサターンにも移植されています。ベルトスクロールアクションというおなじみの形ではシリーズ最後の作品ということもあって、今欲しいというファンも多いのではないでしょうか。
最後に『ファイナルファイト』好きとしては、2001年にゲームボーイアドバンスで発売された『ファイナルファイトONE』も紹介しておきたいです。当店では1万3200円(完品/税込)で販売しています。
スーパーファミコン用『ファイナルファイト』の移植版といった感じなのですが、ガイを含む3人がちゃんと使えます。ある条件をクリアすると、アーケードの『ストリートファイターZERO3』(1998年)の姿のコーディーとガイで遊べるという隠し要素がまた嬉しかったんですよ。
SNKで『餓狼伝説』などを担当していた森気楼さんがカプコンに移籍してきて手がけた、パッケージのイラストもいいですよね。
※ソフトの値段や状態などは取材時のものです。
【プロフィール】
大竹剛(おおたけ・つよし)
「レトロゲーム」に造詣が深い“元ドット絵職人”。ゲームメーカー「テクノスジャパン」で、主に『くにおくん』シリーズにドッターとして参加。現在は「ハードオフTOKYOラボ吉祥寺店」で店長を務める。本人もレトロなゲームのコレクター。


