昔からすごい!神木隆之介に井上真央、有岡大貴も…『スーパー戦隊シリーズ』今をときめく人気俳優たちの子役時代の画像
神木隆之介  写真/ふたまん+編集部

 1975年に放送が開始され、世代を超えて愛されてきた特撮『スーパー戦隊シリーズ』。長い歴史の中で、数々のヒーローを生み出してきた本シリーズも、現在放送中の49作目『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』を最後に終了することが報じられている。

 だが、その歴史を振り返ってみれば、このシリーズは“ヒーローを描く場”であると同時に、“未来のスターを育てる舞台”でもあった。

 今回は、子役として『スーパー戦隊シリーズ』に出演し、その後、俳優として確かな地位を築いた俳優たちの功績を振り返っていく。「まさか……この子が!?」と驚かずにはいられない彼らのフレッシュな姿をさっそく見ていこう。

 

※本記事には各作品の内容を含みます

 

■“少年ケラト”が見せた初恋と勇気『爆竜戦隊アバレンジャー』神木隆之介

 今や日本を代表する俳優の1人である神木隆之介さん。その輝かしいキャリアの原点の1つが、2003年から放送された『爆竜戦隊アバレンジャー』にある。神木さんは第36話「初恋アバレミラクル」で、“心優しき恐竜少年”ケラトを演じた。

 作中に登場する“爆竜”とは、ヒーローたちと心を通わせて戦う意思を持った恐竜型のメカ生命体だ。その一体である爆竜トリケラトプス(トリケラ)は「人間になってみたい」と願い、奇跡によって少年の姿・ケラトとなる。当時10歳の神木さんは、この難役を見事に演じきった。

 人間としての時間を過ごす中で、ケラトは自分を助けてくれた花屋の女性に恋をする。彼女が貸してくれたハンカチを返すため、正体を隠してアバレブルー/三条幸人とともに街を駆ける。途中、幸人に「なんだ、惚れたのか?」とからかわれ、恐竜の角のように髪を立てて反論する幼き神木さんの姿がなんとも微笑ましい。

 だが、敵の襲撃によって幸人が危機に陥る。ハンカチを握りしめたケラトは、「これも大事だけど……僕には、もっと大切なものがある!」と叫び、再び爆竜の姿に戻って戦うのだった。

 恋する心と友情、そして仲間を守る勇気。そのすべてを神木さんは澄んだ瞳と繊細な感情表現で体現していた。感情の機微を丁寧に描く現在の演技の原点は、この『アバレンジャー』での経験にあったのかもしれない。

■“幼き鶴姫”の無垢な笑顔が胸を打つ『忍者戦隊カクレンジャー』井上真央

 『花より男子』(2005年)やNHK大河ドラマ『花燃ゆ』(2015年)などで主演を務め、最近では菅田将暉さん主演の映画『サンセット・サンライズ』(2025年)での好演も話題となった井上真央さん。実は彼女も『スーパー戦隊シリーズ』に子役として出演していた。

 5歳から子役として活動を始めた井上さんが、1994年から放送の『忍者戦隊カクレンジャー』に登場したのは7歳の時であった。

 第30話「再会 裏切りの父」で、リーダーであるニンジャホワイト/鶴姫の幼少期を演じ、その豊かな表情には、すでに後の名女優の片鱗をのぞかせていた。

 このエピソードでは、妖怪軍団の軍師・白面郎の正体が、死んだはずの鶴姫の父・義輝だったという衝撃の真実が明かされる。その回想シーンに登場するのが、幼い鶴姫を演じる井上さんだ。

 花畑で蝶を追いかける無邪気な少女。白いリボンと水色のワンピース姿の井上さんは、幼いながらも今の面影を残している。やがて「お父さま!」と笑顔で駆け寄り、父に抱き上げられる。この短い場面の中に宿る純粋さが、見る者の胸を打つ。

 この何気ない幸福な回想シーンが、物語後半で描かれる“父と娘の対決”の悲しみを一層際立たせている。幼い井上さんの演技は、物語全体に深みを与える重要な役割を担っていた。

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