■ガンプラが活躍する作品で飛び出した汎用性抜群の言葉

 ガンダム作品ではないが、ガンプラと深いかかわりのある漫画作品から広まった言葉も存在する。

 1982年から雑誌『コミックボンボン』(講談社)で連載されていた『プラモ狂四郎』はやまと虹一氏による漫画作品だ(原作はクラフト団)。同作ではプラモデルに通常では考えられない規格外の改造を施したことを、「魔改造」という言葉で表現していた。

 それは狂四郎のライバルである南郷快山が戦闘機のプラモ同士を合体させた場面でのこと。ゼロ戦とF-15イーグルが合体した「プラモ魔神」という形態を指し、「魔改造」というワードが飛び出した。

 ちなみに作者のやまと虹一氏は自身のサイトで、その後、魔改造という言葉が取り沙汰されるようになった話題に触れ「まったく以って、言葉は時代と共に変化するんですね…登録商標でも取っておけば良かったです」とコメントしていた。

 プラモデルの改造から端を発した魔改造という言葉は、いつしかフィギュアの肌面積を増やすような禁断の改造を指す言葉としても使用されるように。しかし現在では、プラモデルやフィギュアに限らず、「やり過ぎた改造」「すさまじい改造」を示す言葉として一般的に用いられるようになった。


 これらの他にも初代『機動戦士ガンダム』のシャア・アズナブルの「坊やだからさ」や、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』のオルガ・イツカの「止まるんじゃねえぞ」なども、ガンダムをよく知らない層にまで広まった有名なセリフとして知られる。

 皆さんが、つい日常的に使ってしまうガンダム関連のワードといえば、何を思い浮かべるだろうか。

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