2025年10月30日にHD-2D版『ドラゴンクエストI&II』が発売され、2026年2月5日には『ドラゴンクエストVII Reimagined(リイマジンド)』が発売となる『ドラゴンクエスト』シリーズ。長い歴史を持つRPGだが、今も変わらず盛り上がりを見せている。
そんな『ドラクエ』シリーズの『ドラクエ1』を除いた作品では、複数の仲間たちと力を合わせて冒険を繰り広げることになる。一緒に苦難を乗り越えてきた仲間キャラたちに、強い思い入れを持っているプレイヤーも多いだろう。
しかし、その『ドラクエ』の長い歴史の中では、「そんなキャラいたっけ?」と思わず首をかしげてしまうほど、影が薄い仲間キャラたちも存在した。
そこで今回は“忘れられがち”な仲間を振り返りつつ、彼らの魅力をあらためて掘り下げてみたい。
※本記事には各作品の内容を含みます。
■わずか5日間だけの出番だった「スコット」
『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』の第三章で、トルネコの傭兵として登場するスコット。400Gで5日間だけ雇うことができ、教会前を兵士の姿で巡回している。見た目は完全にエンドールの正規兵だが、実はフリーの用心棒というから驚きだ。
彼の特徴は意外と細かい部分まで設定され、「犬が苦手」という個性まである。そのため、犬のトーマスを連れていると仲間にできないという妙な制約があり、そこだけ覚えている人もいるかもしれない。
ステータス的には攻撃力とHPに優れる戦士タイプで、戦闘面では頼りになる。女神像の洞窟では、トルネコの旅をしっかり支えてくれるだろう。とはいえ、彼の出番はわずか5日間。ストーリーが進むうちに、記憶が薄れてしまうのも無理はない……。
■頼もしいサポート役の「ロレンス」
同じく『ドラクエ4』の第三章で登場するロレンスは、スコットと対になる用心棒だ。宿屋の2階に滞在しており、600Gで5日間雇える。
彼は「たびのしじん」という肩書きを持つが、戦闘時は豊富なMPで回復や補助をこなす魔法使いタイプである。犬嫌いのスコットと違い、トーマスを連れたままでも雇える柔軟さ(?)を持ち、特に回復呪文はトルネコの冒険の大きな助けとなる。
物語上ではあっという間に退場してしまうために覚えていない人も多いが、第三章プレイ中はその素晴らしいサポート能力から「ずっと一緒にいてほしい!」と感じたプレイヤーもいるはず。まさに名脇役的な存在である。
■完全オート行動がネックだった「ドラン」
『ドラクエ4』の第五章で「てんくうじょう」にルーシアを連れていくと、そのお礼に同行させてくれるりゅうのこども・ドラン。
ところが、ルーシアに話しかけなければそのままスルーできるため、仲間にしないままクリアしてしまったプレイヤーも多いのではないだろうか。
加入時期は終盤だが、攻撃力は高く特技も優秀。加入後すぐのダンジョン「やみのどうくつ」では、大いに活躍してくれることだろう。ただし、NPCゆえに「完全オート行動」という致命的な弱点がある。自由に操作できないため、四天王戦以降はさすがに活躍の場が少なくなる。
ドラゴンという個性的な存在ながら、戦闘面での使い勝手の悪さから「強そうなのに空気」という残念な立ち位置に落ち着いてしまった。


