■ゴンの母親の可能性がある女性は?

 仮にゴンの母親が生きているのだとしたら、その可能性がある人物は誰なのだろうか。ほぼノーヒントなので少々強引ではあるが、ジンと関係の深そうな人物の中から探ってみたい。

 まずジンがハンター試験を受けるため、くじら島から旅立ったのは11歳のときだった。その10年後に赤ん坊のゴンを連れて戻っているため、ジンが20歳前後のときの子どもということになる。ゴンもジンと同じ11歳のときにハンター試験を受けているため、ジンの年齢は現在32歳。母親の年齢も30歳前後という前提で推察してみよう。

 ゴンの母親候補として名前が挙がりやすいのは、ゲームマスターの一員でグリードアイランドへの入退出を管理していた双子の女性エレナとイータだ。ジンと一緒にゲームを制作したということは、彼とも長い時間を過ごしたことが予想される。

 しかし、すでにゴンはこの二人と会っており、そのとき特別な気配を感じ取った様子はなかった。直感力に優れたゴンであれば、自分となんらかの関係がある人物には気づきそうな気がする。それにエレナとイータのどちらかが母親だとしたら、いくらなんでもゴンへの反応が淡泊すぎるだろう。

 さらにグリードアイランド絡みの関係者の中だと、「会長選挙編」で登場したハッカーハンターのイックションペ=カットゥーチャも候補に挙がる。グリードアイランド(GREED ISLAND)は制作者の頭文字を取って名づけられており、その「I」に該当する人物がイックションペと目されている。

 イックションペは電脳世界の住人で、動物のような奇抜な格好をしており、それが本当の姿なのかアバターなのかも分からない。そのため性別も不明で、ゲーム仲間のジンとは親しそうである。

 そのイックションペが実は女性で、なおかつゲームマスターであればジンと親密な間柄だったとしてもおかしくないだろう。

 リアル世界を捨てて電脳世界に引きこもるというぶっ飛んだところも、何となくジンと気が合いそうだ。ジンが母親について話しづらい雰囲気を出していたのは、この世界ではなく電脳世界にいるため……というのはちょっと無理があるだろうか。


 これまでも『HUNTER×HUNTER』は、巧みな伏線の数々で読者を驚かせてきた。現状ではゴンの母親に関する情報は乏しいが、思わぬところに布石が打たれている可能性も考えられる。

 もしゴンの母親の正体が判明した時、完全な新キャラとして描かれるのか、それとも意外な人物が名乗り出るのか実に興味深い。いち読者としては「こんなところに伏線があったのか……」と驚嘆させられる展開を期待したいのだが、はたして……。

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