ガンダム好きの間でも「紛らわしくて混乱…?」 宇宙世紀MSが携行した「メガランチャー」系兵装を徹底比較の画像
ガンプラ「HGUC 1/144 百式+メガバズーカランチャー」(BANDAI SPIRITS) (C)創通・サンライズ

 テレビアニメ『機動戦士ガンダム』で主人公のアムロ・レイが搭乗したモビルスーツ「RX-78-2ガンダム」。その主武装として知られるビーム・ライフルは「戦艦並みのビーム砲」としてジオンの兵士たちから恐れられ、実際に大きな戦果を挙げた。

 それ以降、さまざまな機体がビーム・ライフルを持つようになるが、技術が発展するにつれて、次第にビーム・ライフルの威力では物足りない場面も増えていく。それまでのビーム・ライフルでは対応しきれない、超長距離からの対艦攻撃や狙撃を目的とした兵器の需要も出てきたのである。

 続編となる『機動戦士Zガンダム』や『機動戦士ガンダムZZ』のモビルスーツの中には、より大火力のビーム兵器「メガ・ランチャー」系の兵装を用いる機体が登場。それらは似ている名称のものも多く、ファンも混乱しがちな「メガ・ランチャー」という武装について、あらためて振り返ってみたい。

※本記事には各作品の内容を含みます。

■最初のメガ・ランチャーといえば?

 一年戦争時に「バストライナー」という移動砲台の設定はあったが、モビルスーツが携行する大型のメガ粒子砲のアニメ初登場は『機動戦士Zガンダム』でのこと。クワトロ・バジーナが乗る「百式」が使用した試験兵装が「メガ・バズーカ・ランチャー」だ。

 戦艦から射出されたあと、発射状態に変形する一連の流れはかっこよかったが、期待のかかった初撃は残念ながら命中せず。攻撃対象が、作中屈指のニュータイプ「パプテマス・シロッコ」の乗るメッサーラだったためだろう。

 しかし、残念なことにクワトロ(シャア)の腕前をもってしてもメガ・バズーカ・ランチャーが真価を発揮する場面はほとんど見られなかった。そして唯一ともいえる見せ場がやってきたのは、物語終盤の第49話である。

 ハマーン・カーン率いるアクシズの「ガザC」の大群に向けて発射されたメガ・バズーカ・ランチャーは、そのほとんどを消失させる威力を見せつける。

 ちなみに、書籍『データガンダム キャラクター列伝 宇宙世紀編II』(KADOKAWA)には、クワトロがグリプス戦役時に撃墜したガザCの数は「94機」と記載されている。おそらくその大半は、このときのメガ・バズーカ・ランチャーによるものと考えられ、いかにとてつもない破壊力なのかが分かる。

 ただし作中でクワトロは、敵戦艦「ドゴス・ギア」にメガ・バズーカ・ランチャーを何発か当てているが、撃沈には至らなかった。モビルスーツは破壊できても、戦艦クラスを沈めるには威力が足りないということかもしれない。

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