
『ガンダム』シリーズにおいても高い戦闘能力を持ち、多数の敵機を撃墜した者のことを「エースパイロット」と呼ぶ。
ガンプラ情報などを発信する「バンダイホビーサイト」には「エース・パイロットログ」というページがあり、宇宙世紀の『ガンダム』シリーズで目覚ましい戦果を挙げた歴戦のエースたちを紹介。彼らの特徴や愛機の情報などが公開されている。
そんなエースパイロットのひとりである「ジョニー・ライデン」は、アニメ本編には登場しない人物だが、「真紅の稲妻」の二つ名とともにファンのあいだで有名な存在だ。「白狼」の異名をとる「シン・マツナガ」とともに、トップクラスの知名度を誇るエースパイロットではないだろうか。
しかし名前を聞いたことはあっても、彼がどのような人物だったのか詳細まで知らない人も多いはず。そこで今回は一年戦争で輝かしい戦績を残した謎多き男、ジョニー・ライデンのことを深堀りしていきたい。
■「赤い彗星」と間違われたジオンのエース
ジョニー・ライデンという名前は、ガンプラで初めて知ったという人も多いのではないだろうか。彼の初出は雑誌企画の「MSV(モビルスーツバリエーション)」であり、『機動戦士ガンダム』に登場したMSに試作機や個人専用機が設定された中で、真紅にカラーリングされた「ジョニー・ライデン専用ザクII」が生まれた。
最初はMSが先行し、ジョニーは搭乗者としての名前のみの設定だったが、その後の関連作品に登場する中で、彼の見た目や性格、キャラ設定なども変化していく。
そのため先述の「バンダイホビーサイト」のエース・パイロットログのページでも、まったく見た目の異なる3バージョンのジョニー・ライデンの姿を見ることができる。
最近では設定も固まりつつあり、ジョニー・ライデンは金髪のイケメンで気さくな性格として描かれ、ジオン国民からとても人気があったパイロットとされている。
また実力は折り紙付きで、書籍『機動戦士ガンダム 戦略戦術大図鑑』(バンダイ)に記載されたジョニーの撃墜数は、MS185機。連邦軍とジオン軍を通じて総合第3位の撃墜数を誇る(ちなみにシャアの撃墜数よりもはるかに多い)。
パーソナルカラーが真紅(クリムゾンレッド)のジョニー・ライデンは、「赤い彗星」ことシャア・アズナブルと間違えられることも多かった。PS2のゲーム『機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙』(バンダイ)では、連邦軍から「赤い彗星が来た!」といわれたジョニーが「俺は真紅の稲妻だ!」と憤るシーンが存在する。