まさかの事故、うっかりミス、意外な難敵…『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』プレイヤー“あるある”事件簿の画像
CDアルバム『組曲「トルネコの大冒険」~音楽の化学~』(キングレコード)

 根強いファンが多い「ローグライク」というゲームジャンル。これは『ウィザードリィ』『ウルティマ』と並ぶコンピュータRPGの始祖『ローグ』から端を発する、自動生成ダンジョンがベースとなったジャンルである。

 そのローグライクゲームを日本で普及させた代表格といえば、チュンソフトが生み出した「不思議のダンジョン」シリーズだろう。「ローグライク」という言葉は知らなくても、同シリーズを知っている人は多いのではないだろうか。

 そんな「不思議のダンジョン」シリーズの原点が、今からちょうど32年前の1993年9月19日に発売された『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』(チュンソフト 現:スパイク・チュンソフト)である。

 『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』(エニックス 現:スクウェア・エニックス)に登場した人気キャラ「トルネコ」が主役のスピンオフ作品。なおかつ「不思議のダンジョン」シリーズのルーツであり、今もなおファンが多い傑作だ。

 その『トルネコの大冒険』の記念すべき日を祝し、同作をプレイした人なら一度は経験したことがありそうな「あるある」な出来事を振り返ってみたい。

※本記事には作品の内容を含みます。

■序盤からいきなりハメられる!? 凶悪なコンボにイライラ

 本作をプレイしたときの最初の難関が、モンスターの「まどうし」だろう。序盤の階層に登場する敵キャラにしては攻撃力が高く、なにより呪文の「ラリホー」が凶悪。

 このラリホーを食らうと確実に眠ってしまうため、数ターンの間はフルボッコにされる。さらに運が悪いと、目を覚ました瞬間に再度ラリホーをかけられ、眠りの無限ループに突入することもあるのだ。

 本作は運の要素が強いため、それなりの武器や防具を装備していても油断はできない。まどうしは必ず眠った状態で出現するため、不安なときは手を出さないほうが無難だった。

 『トルネコの大冒険』の初心者プレイヤーを絶望させてきたまどうしは、まさに「初見殺し」ともいえる存在だ。うかつに手を出してラリホーを連発され、イライラしたプレイヤーは相当数いるはずだ。

■剣を振ったのに…ワナを確認してワナにハマる

 「不思議のダンジョン」シリーズの大きな特徴として、ダンジョン内に仕掛けられた無数のワナの存在がある。ワナには「睡眠ガス」や「毒矢」をはじめ、実にさまざまな種類があるが、共通しているのは基本的には“見えない”こと。

 しっかりトルネコを育てながら着実にダンジョン攻略を進めていくと、そこまで気にする必要はないのだが「モンスターハウス」だけは別だ。

 モンスターハウスとは、大量のモンスターが配置された特別なエリアを指す。ふだんは寝ている敵も一斉に起きて襲ってくる、実に恐ろしい場所である。

 モンスターハウス自体がワナのようなものだが、そのモンスターハウス内部には多数の敵だけでなく、アイテムやワナも大量に出現するのだ。

 モンスターを全滅させてもワナは残されているので、プレイヤーは一歩ずつ周囲に向かって剣を振り、ワナの有無を確認しながら移動する(ワナがある場所に剣を振ると、隠れたワナを発見できる)。

 だが、このときに怖いのがプレイヤーの操作&判断ミスだ。剣を振って歩く確認行動をおろそかにしたり、剣を振ってワナが見えたのにうっかり踏んでしまう事故が多発しがちだ。

 筆者がモンスターハウス絡みで忘れられないのは、うかつにも見えている地雷を踏んでしまい、欲しかったアイテムが丸ごと消滅したことと、操作ミスで落とし穴に落下して強制的に階層を移動させられ、欲しいアイテムがまったく拾えなかったことである。

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