■真っ赤に染まる戦闘画面! プレイヤーにできるのは……祈るだけ?
『トランスフォーマー コンボイの謎』や『ミシシッピー殺人事件』の理不尽は、「そういうもの」と認識していれば対処のしようがあります。ですがファミコンのゲームには、たとえ分かっていたとしても対処できない理不尽もありました。それが『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』(エニックス)の「ザラキ」です。
その理不尽な事故が起こりやすいのは、ゲーム終盤のロンダルキア周辺。そのフィールドにあるほこらからハーゴンの神殿付近に出現するのがブリザードです。
ブリザードは、効果が発動すると相手を即死させる呪文ザラキを使用。それもザラキとルカナンしか使ってこない敵なので、高確率で死の呪文を唱えてきます。しかも最大4体が同時出現し、彼らがザラキを連発すると、こちらの戦闘画面は赤く染まり意外とあっさり全滅するのです。
そのうえザラキの即死効果に対抗する有効な手立てはなく、唱える前にいち早く逃げるか、ザラキで死なないことを願って攻撃するかの二択のみ。ある意味、運を天に任せるしかないザラキこそ、もっとも理不尽な攻撃なのかもしれません。
今のゲームであれば、どれだけ理不尽に見える攻撃でも大抵は攻略する方法が用意されています。それだけにファミコン時代のゲームの理不尽さは、最近のゲーマーの目には新鮮に映るかもしれませんね。ファミコン世代の人ならさまざまな理不尽な目に遭い、やり場のない怒りや失望、悲しみを抱いた経験があるはず。それは皆さんにとって、どのようなゲームでしたか。