■漫画連載も好奇心をそそられた『りぼん』
他にも、連載キャラがそれぞれ印刷されたCDラジカセやウォーキングカセット、電話機やコンパクトカメラが当たるプレゼントページや、看板6作品のイラストが描かれたハンドタオル、ミニバッグ、ペンダントのセットの中から好きなキャラのものを選んで定額小為替で応募できる「応募者全員大サービス」など、豪華なキャンペーンも多かった。
当時の『りぼん』は漫画家がコメントや大喜利をする読み物ページや読者ページも豊富で、隅から隅まで楽しめるものだった。今回、実際に1994年2月号をあらためて読んでみたが、当時のワクワクしていた気持ちがリアルに蘇り、ページをめくる手が止まらなかった。通販ページや海外の文通相手を紹介するページなど、広告ページも平成初期を感じてなんともエモい気持ちになる。
ちなみに現在『りぼん』は700円前後だが、この号は400円。月刊誌であるがゆえにそれぞれの漫画も30〜40ページのものが多く読み応えも抜群だ。
また、りぼんはこれまでの歴史の中で画期的な試みも多く行っている。2020年8月号には『ゼクシィ』(リクルート)とのコラボで付録に婚姻届がついていた。実際には使えないものではあるものの、あらためて時代の変化を感じ驚かされる。
また2023年9月号では同日発売の『ちゃお』(小学館)とコラボし、イラストの表紙がつながるという創刊から初めての試みが行われた。これは合同イベント「ちゃお×りぼん ガールズコミックフェス」を記念したもの。少女時代は、3大少女漫画雑誌の中でも友人との間でりぼん派・ちゃお派・なかよし派に別れたものだが、ともすればライバル関係ともいえる雑誌同士のコラボは大きな話題になった。
今までもこれからも、『りぼん』が常に新しく少女の心をときめかせてきたことは間違いない。大好きだった漫画に想いを馳せつつ、これからも『りぼん』が新しい歴史を作っていくことを応援したい。