■使いこなせる者がいればもっとスゴかった?量産型キュベレイ(『機動戦士ガンダムZZ』)

 量産型キュベレイは、その名の通りハマーン・カーンが搭乗するキュベレイの量産モデルである。アニメ『機動戦士ガンダムZZ』と『機動戦士ガンダムUC』に登場する機体で、太い両肩のアーマーが羽のように見える。本機の最大の特徴は30基ものファンネルが搭載されていることで、この装備によって圧倒的な火力を実現している。

 量産型キュベレイには、プルシリーズと呼ばれる強化人間が搭乗していた。しかし、ハマーンと同等のニュータイプ能力を持っている者がいなかったために、その性能を完全には使いこなすことができなかった。

 とはいえ、量産機と呼ぶにはあまりにも強力な戦力を有し、ハマーン軍の機体をも圧倒してみせた。最終的にはキャラ・スーンのゲーマルクと相打ちになってしまったものの、量産機としては十分すぎる成果を残している。

■まさに「ぶっ壊れ量産機」!GN-X(『機動戦士ガンダム00』)

 GN-X(ジンクス)は『機動戦士ガンダム00』に登場したモビルスーツであり、量産機のイメージをはるかに上回る特殊な存在だ。

 ガンダムファンの間で「最強の量産機」との呼び声も高い機体で、その基本性能はガンダムに匹敵するほど。実際に、特務部隊「頂武(ちょうぶ)」の優秀なパイロットたちが搭乗した際は、10機のGN-Xが圧巻なコンビネーションを見せ、ガンダムスローネを圧倒するという大きな戦果を挙げている。

 最終決戦では母艦のプトレマイオスの撃破をはじめ、ソレスタルビーイング陣営に壊滅的なダメージを与えた。GN-Xはこうした実績もあって数多くのバリエーション機が作られ、中でも「GN-XIII」や「GN-XIV」は超高性能な量産機となっている。

 量産機にしてガンダムを圧倒したり大きな戦果を挙げたりしていることから、ファンに「ぶっ壊れ量産機」と言われるほどの存在感を示した。

 

 性能を抑えた量産機でも、使い方によってはワンオフ機に負けず劣らずの性能を秘めているものもある。量産機だからといって侮っていると、窮地に陥る可能性もあるのだ。

 今回紹介した4つのモビルスーツは、パイロットの腕次第でワンオフ機と同等の活躍が期待できる機体ばかり。その能力の高さを知ると、「量産機」と呼ぶのはもったいないと感じてしまう。

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