■白熱する邪魔し合いに「れいほう」は強すぎ…『ダウンタウン熱血行進曲』
1990年10月にテクノスジャパンから発売された『ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会』は、熱血高校の『くにおくん』シリーズの人気作である。熱血高校チームを含めた全4チームがクロスカントリーや格闘大会などで競い合い、時にケンカや邪魔をしながらチームで勝利を目指すというゲームだ。
これが、対戦プレイだとかなり盛り上がる。ファミコン後期の作品でグラフィックも見やすく、「ばくだん」「ぼくとう」「たいや」などのアイテムも駆使し、タイミングを計って相手の邪魔に成功すると爽快感も半端ない。
選択できるチームは「ねっけつチーム」「はなぞのチーム」「れいほうチーム」「れんごうチーム」の4つだ。中でも「れいほうチーム」は総合力が最も高く、キャプテンの「りゅういち」、副キャプテンの「りゅうじ」はともに必殺技を2つ持っており、体力も高い。さらに、足が速い「もちづき」や、総合力の高い「こばやし」など、どのキャラも各チームの主力級であった。
熟練者を除けば、個人能力の高い「れいほうチーム」を取られてしまうだけでハンデとなってしまう。そこで「れいほう禁止」といった独自ルールを設けていた子どもたちも多かったようだ。
これまで紹介したゲームはシングルプレイでも十分面白いのだが、対戦プレイではさらに盛り上がる名作ばかりである。ファミコン時代の対戦プレイでは、何としても相手に勝利したいと熱中し、何度も遊ぶうちに自然と強キャラや強チームが理解できるようになっていった。
当時を知るファミコン世代にとって、令和の今でも同世代で対戦すれば、禁止ルールで白熱することは間違いないだろう。