■あの名作が最後を飾った!?
独特なキューブ型の形状も印象的な『ニンテンドー ゲームキューブ』(2001年発売)。任天堂のゲーム機では初めて、光ディスクを採用した記念すべきハードでもある。
そんなゲームキューブ最後のソフトは、2006年に発売された『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』(任天堂)である。本作は『ゼルダの伝説 時のオカリナ』の系譜を継いだゲームであり、リアルな世界が印象的だった。
実はこのタイトル、ゲームキューブ用とWii用の2バージョンが同日発売されている。Wii本体との同時発売タイトルでもあったので、むしろゲームキューブ版があったことを知らない人も多いかもしれない。
ちなみに、Wii版はリモコンとヌンチャクでの操作となるため、リンクが剣を右手で持っている。対して、ゲームキューブ版は剣を左手に持っている。『ゼルダの伝説』ファンならご存じかと思うが、リンクは設定上、左利きである。
実は、もともと『トワイライトプリンセス』はゲームキューブ用に開発されていたタイトルで、それを新ハードであるWiiにも“移植”。右手で持つWiiリモコンでの操作を取り入れるにあたって、ゲーム内のすべてが左右反転されたのだ。
なので、ゲームキューブ版こそがオリジナルバージョンということになる。
■Wiiの特徴が最後まで!
『Wii(ウィー)』(2006年発売)は、「家族全員で遊ぶ」というスタイルにより、新たなユーザーの獲得に成功したハード機だ。片手でも操作できるWiiリモコンによって、従来のゲームはもちろんフィットネスなどにも対応する新たな価値を生み出した。
本作の最後のソフト(追加ディスクソフト等を除く)は、2013年9月26日発売の『ディズニー エピックミッキー2:二つの力』(スパイク・チュンソフト)である。
本作はWii用ソフト『ディズニー エピックミッキー 〜ミッキーマウスと魔法の筆〜』の続編。世界中の人気者・ミッキーマウスが「魔法の筆」を駆使して冒険する姿が描かれる。
魔法の筆の「ペイント(描く)」と「イレーサー(消す)」という2種類の能力を使いこなし、さまざまな謎解きや敵との戦いをクリアしていくのが本作の特徴。Wiiリモコンとヌンチャクの操作性を活かした、直感的にプレイできるゲームで、ディズニーファンならずとも夢中になった人もいるだろう。
■Wii Uのラストはあの“最高傑作”
「はじめまして スーパーなWii Wii Uです。」のキャッチコピーで発売された『Wii U』(2012年発売)。画面付きコントローラー「Wii U Gamepad」は、タッチスクリーンやカメラ、ジャイロセンサー付きで、幅広い操作性を楽しめた。もちろん「Wiiリモコン」を使うことも可能で、ひとりでも、大人数でも楽しめる幅の広さが魅力だ。
そんな本作の最後のソフトは、2018年5月1日に発売された『ドラゴンクエストX オールインワンパッケージ version1-version4』。『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』から追加パッケージ『ドラゴンクエストX 5000年の旅路 遥かなる故郷へ オンライン』までを1本で楽しめるスペシャルパッケージだ。こちらはWii U版だけでなく、Windows版、PS4版、Switch版も同時に発売されている。
また、オリジナルのタイトルとしての最後のソフトは『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』。“どこまでも広がる世界で思いのままに楽しめる冒険”というコンセプトの作品で、圧倒的な自由度の高さや美しいグラフィックが魅力だ。その作りこまれたゲームシステムや世界観から、シリーズ最高傑作との呼び声も高い。
本作はWii U用ソフトであると同時に、Switchのローンチタイトルでもあったため、そちらの印象のほうが強いという人も多いかもしれない。
これまで、任天堂の据え置き型ハードの最後のタイトルを追ってきた。歴史をたどってみると、本気でゲームを作ってきたクリエイターたちにあらためて敬意を感じる。『Nintendo Switch 2』の大ブームは、ゲームハードの歴史に想いを馳せるいい機会かもしれない。