1982年春・昭和オタク女子が初めて「コミケ参戦」した日 雨の晴海はガンダムとネコ耳でいっぱいだった…!?【昭和オタクは燃え尽きない】の画像
「コミックマーケット106 冊子版カタログ」(コミケット)

 いまや夏と冬の風物詩となった同人誌即売会「コミックマーケット」。

 日本だけでなく海外からも大勢のファンが参加する世界最大規模の同人誌即売会「コミックマーケット」は、通称「コミケ」と呼ばれています。2019年12月28日から31日の4日間開催された「コミックマーケット97」では、コミケ史上最多となる来場者数75万人を記録しました。

 今回はそんなビッグイベントに昭和オタクの筆者が初めて参加したときの思い出を振り返りたいと思います。

■昭和時代のコミケ事情

 「コミックマーケット」は1975年から半世紀以上も続いている同人誌即売会です。

 1975年(昭和50年)12月21日、虎ノ門の日本消防会館ビルの会議室で最初の「コミックマーケット」が開催。当時は出展サークル数32、参加者数は700人程度だったそうです。それが4日間開催で75万人が集まるイベントにまで成長したのですから、50年のうちにどれだけ巨大に育ったのかよく分かります。

 当初は12月、4月~5月、7月~9月の「年3回」開催が9年続きましたが、参加者が爆発的に増えた1984年以降は「年2回」(※変則開催あり)開催に移行。現在も基本的にそのペースで続いており、夏のお盆近辺の開催を「夏コミ」、年末開催を「冬コミ」と呼んで親しまれています。

 スタート時はアニメ、漫画などのファンクラブ冊子やいわゆるアニパロが中心でしたが、近年は二次創作やオリジナル同人誌をはじめ、ゲーム、フィギュア、コスプレ写真集、グッズ、さらにアパレルなど多岐にわたり、さまざまな方法で表現する場となっています。

■初めてのコミケ参加の思い出

 私が初参加したコミケは1982年3月21日、晴海にある東京国際見本市会場の南館(東京国際貿易センター)2Fで開催された「コミックマーケット20」でした。公式サイトによれば、「コミケ20」の出展サークル数は780、参加者は9000人ほどだったようです。

 当然インターネットなどない時代なので、コミケに関する主な情報源は『ファンロード』などのアニメ誌です。そこで得た情報としては「大人や企業により管理されたイベント」で「同人誌を販売する場所」という認識でした。

 友人と一般参加した私は、電車を乗り換えて国鉄(現JR)山手線の有楽町駅に到着。当日はあいにくの雨模様で、「10:30~16:30開催なら、お昼すぎに行っても余裕だろう」という甘い考えを抱いていました。

 しかし、足場が悪いなか「晴海ふ頭行き」のバス乗り場が見つからずに四苦八苦。ようやく発見した都バスは、乗り慣れた西武バスとは逆の前乗り乗車だったためにモタついたのは今も笑い話です。

 当時は今のようにスマホで位置情報を確認することはできず、気軽に経路検索もできません。そのため、晴海ふ頭のコミケ会場にたどり着くまでの道順は、『ぱふ』や『ファンロード』の読者投稿レポートを活用した記憶があります。

 なにせ当時の晴海は工場と倉庫が並ぶだけの何もない場所です。「あんな場所でアニメのイベントがあるのか?」と不思議がる父親から借りた道路地図にも、晴海ふ頭のあたりは詳しく書かれていませんでした。

 私にとって初めてのコミケ参加は、周囲の大人すら知らない未知の場所に時間とお金をかけて行くという、とても勇気のいる行動だったわけです。

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