
尾田栄一郎氏の『ONE PIECE』と言えば、モンキー・D・ルフィ率いる麦わらの一味が冒険の道中で事件に巻き込まれ、現地の人物と共闘して図らずも英雄のような扱いを受けるのが恒例の流れだ。
そんな中、一味の戦闘員を務めるロロノア・ゾロは、何かと女性との接点が多い。中には“良い仲”になりそうな相手もいて、読者としては思わず勘ぐってしまう。今回はそんなゾロと“カップルになりそう”と想像してしまう美女キャラについて振り返っていこう。
■大本命!?親友とうり二つの海軍剣士たしぎ
大本命に思えるのが、海軍の女剣士、たしぎである。”海賊王”ゴール・D・ロジャーが処刑された「始まりと終りの町」ことローグタウンに駐在していた頃から、当時大佐で現在は中将であるスモーカーの副官を務めている。
2人の関係は、たしぎがローグタウンでチンピラに絡まれて落とした眼鏡をゾロに拾ってもらったことから始まる。その後、いっぽんマツの武器屋で再会し、自身も剣士で名刀に詳しいたしぎは、ゾロの武器選びに助言をしていた。
そして最も特筆すべきは、たしぎがゾロの幼なじみでありライバルでもあった「くいな」と瓜二つの容姿をしていることだ。
容姿だけではない。バギーによってルフィの公開処刑が行われ、雷のおかげで奇跡的に助かったところを逃走している中で、たしぎはゾロと初交戦。あっさりと敗北してしまうが、止めを刺さずに立ち去ろうとする彼に対して「私が 女だからですか」と問うのだ。これは、かつてくいながゾロに言った「ゾロはいいね 男の子だから」というセリフと重なるものだった。
これに対し、ゾロは謎に激昂して「マネすんじゃねェよこのパクリ女が!!!」と言いがかりまでつける始末で、海賊と海軍という立場からもお互いに因縁のある相手となったわけだ。
そして、2年後に両者は再び相まみえることになる。新世界突入後に最初に訪れた島・パンクハザードで姿を見せたたしぎは大佐に昇格し、覇気も扱えるようになっていた。
島のボスであるシーザー・クラウンの秘書兼監視役であるモネと対峙するたしぎ。ユキユキの実の能力によって苦戦させられるが、しびれを切らしたゾロの助太刀もあって、斬時雨で勝利する。
くいなと瓜二つの容姿、そして同じ剣士という共通点や因縁がある上、複数回にわたりゾロと出会っているたしぎ。最終章に突入してからも幾度か再登場しているため、今後またゾロと再会する日があれば、どんな言い合いをするのか楽しみだ。
■一緒に居た時間は誰よりも長い!ペローナ
サブキャラクターが多く登場する『ONE PIECE』でも、特に人気および出番に恵まれているうちの1人が、ペローナではないだろうか。スリラーバーク編にて初登場した、元王下七武海ゲッコー・モリアの部下であり、ホロホロの実の能力者である。
彼女はスリラーバークにやってきたバーソロミュー・くまのニキュニキュの実の能力によって、拠点であるスリラーバークからシッケアール王国跡地へと一瞬で飛ばされてしまった。
そこは、モリアやくまらと同じ王下七武海にして、ゾロが目指す”世界最強の剣士”ジュラキュール・ミホークが拠点としている場所だった。更に、瀕死状態のゾロもシャボンディ諸島から自分と同じように飛ばされてくる。
ペローナはゾロとはかつて敵対した仲であり、ボロボロの姿を目撃した直後こそ「もう死にそうだ」「ザマーミロ!!」と笑っていたのだが、結局は悪態をつきつつ看病している。その後も、ゾロとミホークの修行の様子を見守るなど、それぞれに面識がある者同士の奇妙な同居生活を送っていた。
そこからペローナは、ゾロが新世界で通用する力を習得するまで、2年間も一緒に生活していた。また麦わらの一味がシャボンディ諸島に集結する際には、極度の方向音痴のゾロが仲間と無事に再会できるよう、わざわざ送り出してくれてもいた。
悪態をつきつつもなんだかんだ面倒見がよく、敵対していたゾロにも優しさを見せるペローナ。ともに過ごした時間の長さ・濃さは圧倒的で、ある意味お互いのことを知り尽くした関係だといえるかもしれない。