■霊剣連打で無敵モード突入!『幽☆遊☆白書2 格闘の章』桑原和真
90年代の『ジャンプ』を彩った名作『幽☆遊☆白書』(冨樫義博さん)のメインキャラの一人、桑原和真も格闘ゲームでまさかの出世を果たしたキャラだ。
原作では三枚目キャラとして扱われがちな桑原が大暴れしたのは、1994年発売のスーパーファミコン用ソフト『幽☆遊☆白☆書2 格闘の章』(ナムコ)でのこと。本作での戦闘スタイルは霊気で編み出した「霊剣」で接近戦を仕掛けるもので原作通りなのだが、その「霊剣」の性能がとんでもなかった。
なんと「霊剣」を使っている間、桑原は完全な無敵状態になる。幽助の十八番「霊丸」や、原作で殺されかけた戸愚呂弟の100%の攻撃も「霊剣」の発動中はすべて受け流せてしまうのだ。ず、ずるい……!
しかも「霊剣」は技の発生も非常に早く、相手の攻撃を見てから発動させても無敵モードが間に合う。極端な話をすれば、「霊剣」をひたすら連打するだけで十分勝負になってしまうのだ。
この「霊剣」があれば、「暗黒武術会」決勝で戸愚呂弟にも殺されかけずに済んだかも? 原作ファンなら誰もがそう思っただろう……。
人気漫画をテーマにした格ゲーでは、しばしば「原作再現」が問題になる。原作の看板を掲げながら、ゲームの内容が乖離しすぎていては批判されるのもやむをえない。だが、キャラの強さから何まで原作通りの格ゲーというのも、ちょっと味気ない話だ。
今回紹介したキャラは、本編では叶わない下克上をゲームで果たした。原作ではありえない戦いができるのも、格ゲーの醍醐味といえるだろう。