甘いマスクの裏に隠された格闘技の実力! 岡田准一、新田真剣佑、横浜流星が実写化作品で魅せた「本物のアクション」の画像
横浜流星 (C)ふたまん+

 甘いマスクと圧倒的なアクションのギャップが際立つ俳優たちがいる。端正な顔立ちに加えて、キレキレの超絶アクションを実写化作品で披露する彼ら。鋭い動きや無駄のない所作、まるでプロの格闘家かスタントマンのような身体のキレ……。スクリーン越しに伝わる“本物”の説得力には、演じるうえでのトレーニングだけでなく、“意外なキャリア”が隠されていた。

 今回は、実写化作品で圧巻のアクションを魅せた俳優たちと、納得のバックボーンを紹介したい。

 

※本記事には各作品の内容を含みます

 

■武術もスタントも自前! 岡田准一が魅せた“殺さない殺し屋”

 実写映画『ザ・ファブル』(2019年)で岡田准一さんが演じたのは、「どんな相手でも6秒以内に仕留める」という伝説の殺し屋・ファブルだ。凄腕の暗殺者が「人を殺してはいけない」という矛盾を背負いながら戦うという難役だが、驚くべきはこの高度なアクションの数々を岡田さんがほぼノースタントでこなしている点だろう。

 特に、終盤の廃工場での戦闘シーンは圧巻だった。滑り込みや飛びつき、複数の敵を素手で制圧する格闘、さらには急所を外した精密な銃撃まで、瞬時の判断力と卓越した身体操作が求められるアクションが次々と展開される。岡田さんの動きにはいっさいの無駄がなく、まるで武道の“型”のような美しさが漂っていた。

 さらに、続編『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』(2021年)では、アクションがさらにスケールアップ。冒頭から暴走車にしがみつく命知らずのスタントに挑み、団地内での戦闘では、崩れゆく巨大な足場で繰り広げられるスリリングな攻防を体当たりで演じきっている。

 こうした本物のアクションを成立させているのが、芸能界一とも噂される岡田さんの格闘技の実力だろう。

 ドラマ『SP 警視庁警備部警護課第四係』(2007年)への出演をきっかけに、ジークンドーやフィリピン武術カリ、USA修斗などを本格的に習得。いずれもインストラクター資格を持つレベルで、その知識と経験がアクションに圧倒的な説得力をもたらしていた。

■剣戟も肉体美も超一級! 新田真剣佑が体現する“最強の宿敵”

 美しさと強さを兼ね備え、実写アクションの分野で圧倒的な存在感を放つ新田真剣佑さん。

 『るろうに剣心 最終章 The Final』(2021年)では、佐藤健さん演じる緋村剣心の宿敵・雪代縁を演じた。冒頭の登場から汽車の内外を縦横無尽に駆け回り、警官隊を一人でなぎ倒す。キレとスピードを兼ね備えた動きで観客の視線を奪った。

 とりわけ圧巻だったのが、剣心とのクライマックスバトルだ。縁が操るのは、剣心への憎悪から身につけた「倭刀術」。身体をひねりながらの回転斬りや体術を織り交ぜたアクロバティックな殺陣など、超高速の剣戟が息をつく間もなく展開される。戦いの途中で上着を脱いだ際に現れる、血管が浮き出るほどに鍛え上げられた肉体も、その戦闘シーンに説得力を与えていた。

 その裏には、徹底した身体づくりと確かなバックボーンがある。新田さんは幼い頃から空手に打ち込み、ロサンゼルスの大会で優勝経験も持つ実力者だ。「肉体は俳優の言葉」という父・千葉真一さんの教えのもとで、体操や水泳、殺陣、アクションなど、俳優としての身体表現を徹底的に叩き込まれたという。

 その後、『聖闘士星矢 The Beginning』(2023年)でハリウッド映画初主演、Netflix実写版『ONE PIECE』(2023年)でロロノア・ゾロ役を務めるなど、いまやその活躍の場は日本だけでなく世界へと広がっている。

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