
2025年4月30日から5月7日にかけて、美少女対戦格闘ゲーム『あすか120%』シリーズの最新作『あすか120%エクサレント』(exA-Arcadia)のアーケード版のロケテストが、東京・大阪の2か所のゲームセンターで実施されました。
そもそも「『あすか120%』って何?」と思った人も多いかもしれませんが、1990年代前半にパソコンゲームとして登場した『あすか120%』は、同時期に一世を風靡した『ヴァリアブル・ジオ』と並ぶ、美少女対戦格闘ゲームの草分け的な存在でした。
美少女キャラだけでバトルが楽しめるというだけでなく、対戦格闘ゲームとしても完成度が高く、画期的なシステムも取り入れられていました。それだけにコアなファンが多かったのですが、令和になってからの最新作に驚いたファンも多いことでしょう。
※本記事には各作品の内容を含みます
■可愛いだけじゃない! 秀逸かつ、とっつきやすい格闘ゲーム
「ギャルゲーブームに出たイロモノ格ゲーでしょ?」などと思う人もいるかもしれません。ですが、実は初代『あすか120% BURNING Fest.』が生まれたのは、ギャルゲーブームの到来よりも早い1994年のこと。今となっては懐かしい国産パソコン「FM TOWNS」(富士通)と「X68000」(シャープ)版が発売されました。
当時の格闘ゲームといえば、複雑な操作コマンドがお約束でしたが、もともとパソコン版として発売された『あすか120%』の基本操作は、移動キーとボタン2つのみでほぼ完結。必殺技コマンドも、たとえば「波動拳タイプ」の技なら「↓→+攻撃ボタン」と、本家『ストリートファイター』シリーズ(カプコン)より出しやすく設定され、初心者も手軽に楽しめるとっつきやすさが魅力でした。
パッと見は美少女ばかりの対戦格闘ゲームなのでイロモノのように思われがちですが、その中身は初心者にも遊びやすく、しかしシステムを理解していくと奥の深いプレイが楽しめる本格的な格闘ゲームだったのです。

パソコン版のあと「PCエンジンCD-ROM2」や「プレイステーション」「セガサターン」「Windows」などにも移植されます。
初代から受け継がれた作風はプレイステーション版『あすか120%エクセレント』で一区切りとなり、それ以降のシリーズはグラフィックスが一新されたセガサターン版『あすか120%リミテッド』がベースとなっています。
当時『あすか120%リミテッド』のアーケードゲーム版の制作も発表されましたが、残念ながら実現せず。令和にリリースされるアーケード版最新作『あすか120%エクサレント』は、28年越しの悲願といえるのかもしれません。