■超名作アニメの実写化『ひみつのアッコちゃん』
『映画 ひみつのアッコちゃん』は、アニメ化もされた赤塚不二夫さんの大ヒット漫画の実写化である。2012年、原作誕生50周年を記念して制作され、主人公アッコちゃん役に綾瀬さんが起用された。
本作は、原作とは一味違ったオリジナルストーリーが展開されていく。アッコちゃんが化粧品会社でアルバイトする22歳の女性だが、魔法で変身しているだけで、中身は10歳の少女。「テクマクマヤコン、テクマクマヤコン……」というおなじみの呪文も登場し、10歳の女の子が大人の女性の悩みに直面する姿が描かれる。
ショッピングやおしゃれを楽しみ、「大人の女性」を満喫するアッコちゃんの姿は、無邪気さと可愛らしさが同居。百貨店でメイクをしてもらい、「すっごーい! 私じゃないみたい!!」とうっとりするシーンや、「やっぱオトナって最高~!!」と語る表情は、まさに綾瀬さんにしか出せないキュートさだ。
そんな綾瀬さんの姿を通して描かれた、10歳の少女が大人の世界を体験し、悩みながらも成長していく物語は、かつて子どもだった大人たちに忘れていた何かを思い出させてくれた。
綾瀬はるかさんは、大河ドラマでも主演を務めた実力派でありながら、まったく“大御所ぶり”を感じさせない親しみやすさがある。それはもともと彼女が持っている自然体の明るさや可愛さゆえだろう。今回紹介した実写化作品も、そんな彼女の可愛らしさがあってこそ、と言えるかもしれない。