■難易度の高さはプレイヤーを選ぶ?
ただし、本作が万人向けかと言えば、難易度がそれなりに高めなので、やや“通”向けと言えるかもしれない。序盤でも、気を抜くと簡単にゲームオーバーになる場面もある。
武器の切り替えやアイテム管理、戦闘の工夫など、プレイヤー側に求められるスキルも多い。ファミコン時代特有の不親切さもあいまって、今のプレイヤーがプレイすると難しく感じてしまうだろう。とはいえ、それらも挑戦しがいのある設計とも言える。
普通のRPGと同じように、じっくり時間をかけてレベルアップしていけば主人公も強くなっていくし、アクションが得意でなければクリアできないというほどシビアな操作が求められるわけでもない。ゲームオーバーのデメリットもないため、果敢に挑んでじっくりと繰り返しプレイすれば、十分にクリア可能な内容である。
ファミコン時代のゲームをサッと気軽にプレイしたいという人にとってはやや硬派な作りかもしれないが、今まで知らなかった未プレイの名作をじっくり味わいたいという人には、なかなかにオススメの1本ではないだろうか。
さすが「隠れた名作」としてファミコンファンに選ばれただけあり、単なる懐古目的で遊ぶにはもったいない、今でも十分に楽しめるアクションRPGだ。ファミコン後期の作品のため知名度こそ低いが、軽快な操作性と絶妙な難易度は虜になる。30年以上前のゲームながら、今プレイしてもまったく色褪せていないといってもいい。
もし知られざる名作を探しているのなら、『ゴッド・スレイヤー』というゲームに、ぜひ触れてみてほしい。