
2023年に公開されたスタジオジブリ作品の最新作『君たちはどう生きるか』が、5月2日に『金曜ロードショー』で地上派で初登場し、大きな話題を呼んだ。約10年ぶりとなる宮崎駿監督の新作とあって、楽しみに視聴した人も多いだろう。そして、本日9日は『紅の豚』の放送が予定されており、ジブリにどっぷりと浸ることができる貴重な2週間である。
世界中で愛されるジブリ作品は、幼い子どもから大人まで楽しめるのも人気の理由だ。ストーリーはもちろん、登場する個性豊かなキャラクターたちには、大人になった今でも心惹かれてしまう。
ただ、ジブリ作品のなかには、ちょっと怖いキャラたちも存在する。幼い頃に見た時、思わず目をつむりたくなってしまった経験がある人も多いだろう。そこで「子どもの時ちょっと怖かったジブリキャラ」を振り返ってみたい。
※本記事には各作品の内容を含みます
■大きすぎる見た目がグロテスク!『風の谷のナウシカ』腐海に住む「蟲」たち
1984年に公開された『風の谷のナウシカ』。7巻にも及ぶ長編の原作をアニメ映画にした本作は、たった2巻ぶんの内容とは思えないほど重厚なストーリーとなっている。
本作に登場するトラウマキャラといえば、やはり「巨神兵」だろう。ドロドロとした見た目と世界を破壊するほどの力を持つとあって、えも言われぬ恐怖を感じさせる。
だが、草木も枯らす瘴気に満ちた森・腐海に住む生きものとして登場する「蟲」たちも、ちょっと怖かった覚えがある。
大きな虫の姿をしている蟲は、大きな羽に多数の脚、不気味に光る目を持っており、現実では見たことのない姿をしているものばかりだ。
なかでも、大きなダンゴムシのような姿をしている「王蟲」のインパクトは大きかった。足がたくさんある虫が苦手な人なら、見た目だけで気持ち悪いと思ってしまったのではないだろうか。
本来、人へ危害を加えることはない彼らだが、時に目を赤く光らせ怒りを表現する。何千何万もの集団で人里へ襲いかかってくる様子は、ひたすらに恐ろしかった。
■かけ声とともに転がる生首!『千と千尋の神隠し』「頭(かしら)」
2001年に公開された『千と千尋の神隠し』は、10歳の少女・荻野千尋を主人公に異世界で巻き起こる目まぐるしい日々を描いた作品だ。独創的なストーリー、個性的なキャラクターたちがなんとも魅力的でファン人気も高い。
作中に登場する頭の大きな魔女・湯婆婆は、見た目のインパクトや威圧的な性格もあり、油屋で働かなければ生きていけない極限状態の千尋にとっては恐怖の存在だった。
そんな湯婆婆の部屋には異形のものたちが多数存在する。なかでもひと際怖かったのが、「頭(かしら)」という生首のキャラクターだ。緑色の大きな生首で、3体が一緒になって転がり出てくる様子に千尋も驚いていた。
筆者的には、風貌もさることながら「オイ、オイ」という低いかけ声(?)のようなものも気味が悪くて仕方なかった。実はこの声は「TEAM NACS」のメンバーとして知られる俳優の戸次重幸さん(クレジットでは佐藤重幸名義)が担当しているという。
優しそうな印象の戸次さんが、あの「オイ」を担当しているとは……驚きである。