水上恒司、初の声優挑戦で試行錯誤「どんな世界でも『自由にやれる領域』にまで行くことって、簡単ではない」の画像
水上恒司、ぞうくん 撮影/イシワタフミアキ
全ての写真を見る

 さまざまな動物をかたどったビスケットに、その動物の英語名がアルファベットで記されたギンビス社のロングセラー商品「たべっ子どうぶつ」が、まさかのアニメ映画化に! 5月1日から公開される『たべっ子どうぶつ THE MOVIE』で、ぞうくんの声優を務めたのは、俳優の水上恒司さん。声優初挑戦だった水上さんに、アフレコを経験した感想や、役者と声優の表現方法の違い、「言葉で伝えること」についてなどをお聞きしました。

【第1回/全3回】

 

――これまで何度か声優のオーディションを受けたそうですが、やってみたいなと思った理由を教えてください。

水上恒司(以下、水上) 僕もそんなに多くのアニメ作品を見ているわけではないのですが、やはり日本のアニメ産業は世界に誇れるもののひとつだと思っています。

 その世界のプロの方々の技術のすごさをこれまで受けたオーディションで感じていたので、「今の自分の実力では落ちて当然だな」と思いました。

――では、今回のお話を聞いたときはいかがでしたか?

水上 今回はオーディションではなく、オファーという形で依頼をいただいたのですが、新海誠さんでも、ジブリでもなく、「たべっ子どうぶつ」のアニメ映画で初の声優というところが、非常に僕らしいなと思いました。

 「たべっ子どうぶつ」は、僕が生まれる前からあるお菓子で、歴史も思い入れのある方も多いですから、その一角を担えることはとても嬉しかったです。

©ギンビス ©劇場版「たべっ子どうぶつ」製作委員会

――これまで声優のオーディションを受けてきて、学んだことはありますか?

水上 やったことがないことを肯定や否定することはとても安易だと思うので、まずは自分の中で経験して、それを咀嚼してから「好きか嫌いか」「得意か不得意か」を判断することが大事だと思うんです。

 今回、声優のお仕事をやってみて感じたのは、俳優とわりと近いなということでした。フィールドは違っても、同じスクリーンに映るという意味では同じですし、この経験は必ず何かしらに活きてくると思っているので、今回のお話も「ぜひやりたい」と思ってお受けしましたが、同時に、自分には向いてないということにも気づいてしまって……。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4