■伝説となった火あぶりシーン 『大戦隊ゴーグルファイブ』桃園ミキ

 最後にピックアップするのは、1982年から83年にかけて放送された『大戦隊ゴーグルファイブ』に登場した“ゴーグルピンク”こと「桃園ミキ」だ。

 大川めぐみさん演じるミキは新体操の元チャンピオンであり、演技力も抜群。オープニングでもレオタードを身につけ、リボンをまわす可憐な姿を披露している。また、普段は遊園地で場内アナウンス係を務め、暗号メッセージで他のメンバーに緊急連絡を送る役目も担っていた。

 そんなミキの魅力が描かれたのは第22話「呪い人形の攻撃!」の回。このエピソードでは、ミキは自ら日本人形やピエロに化けて、暗黒科学帝国デスダークのクジャクモズーが操る呪いの人形との接触を試みる。

 この作戦が成功し、ミキは敵アジトに潜入。そこでミキは白いドレス姿のお姫様や王子様の姿を披露しただけでなく、自分の命を救ってくれたフランス人形が悪党たちの手によって塵と化した際は、美しい涙を流してみせた。

 また、第39話「悪魔の人食い絵本」の回では、絵本を使って子どもたちをさらい、人質にしようとするミミズクモズーの絵本の中にミキも囚われてしまう。そのうえ、がんじがらめにされて宙吊りのまま、火あぶりにされかかる。

 しかし、ミキは身体能力を駆使して自力で脱出。続いて檻に閉じ込められるも爆弾を使って抜け出し、そのまま絵本の中から出ることに成功した。

 大ピンチに陥ったミキに視聴者はハラハラさせられ、不屈の魂で脱出した姿に魅力を感じた人も多かったはず。いつも明るくキュートな一方、強さや優しさもあわせ持つミキは、「スーパー戦隊」シリーズにおけるヒロイン像を確立したひとりと言えるだろう。

 

 ほかにも「スーパー戦隊」シリーズには魅力的なヒロインたちが数多く登場する。同作への出演をきっかけに飛躍した女優もたくさんいるので、ヒロインの活躍シーンに注目して見直してみるのも面白い。

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