■椎名桔平さん出演!どんでん返しに驚くホラー回『午前2時のチャイム』
椎名桔平さんはミステリアスな役柄が多く、色気漂う演技に魅了される。そんな椎名さんが出演したのが、2007年『春の特別編』で放送された『午前2時のチャイム』。どんでん返しの連続に驚く、ヒトコワ&ホラー回だ。
椎名さん演じる恋愛小説家の浦木晴海は悩みを抱えていた。深夜2時に、トレンチコートにマスク姿の女がインターホンを鳴らしてくるのである。山口紗弥加さん演じる編集者いわく、それは都市伝説となっている「マスクの女」ではないかと。
後日、浦木はエレベーターで血まみれのマスクの女と会い、その直後にマンション住民・井村光の妻の死体が発見される。そして夜、今度は女が浦木に向かってケタケタと笑いながら襲い掛かってきた。浦木は警察に事情を説明するも、女はなぜか防犯カメラに映っていない。
混乱する浦木をよそに、三度女が現れ襲い掛かかってきた。揉み合いの末、散らばる家具。ここから、衝撃の展開が起こっていく。
浦木が部屋を見ると、散らばった自著の中身が白紙なうえ、血まみれのマスクの女の衣装が出てきたのだ。その瞬間、彼の脳裏に自身がマスクの女の変装をした殺人犯という記憶が蘇る。
すると刑事らに扮していた精神科医が現れ、驚きの真実を告げる。実は、浦木の本当の名は「井村光」だった。殺人鬼の井村は妻を手にかけ、「浦木晴海」という別人格に逃げ込んでいたのだ。医師は、井村の人格を引き出すためホメオパシー理論に基づいた実験を行ったというわけだ。
場面は変わり、浦木が隔離されるモニタールームの外では医師が実験成功を喜んでいた。だが、ここで第二のどんでん返しが起こる。実験は終わったはずが、マスクの女が現れ、浦木にナイフを振りかざしているではないか。医師たちは焦って駆けつけるも、浦木は女を見上げると薄ら笑いを浮かべて女を受け入れるのだった。
中盤まではミステリーで、最後の最後でオカルトになるというのは斬新な展開だ。あのマスクの女は何なのか、謎が謎を呼ぶ物語である。