■あのとき出会った少年は今もそばに…主人公への恋心
花嫁候補のひとり・ビアンカは主人公の幼馴染で、幼少期にともに冒険したこともあるという非常に親密な関係性のキャラクターだ。一方、フローラは結婚イベントからの登場で、主人公とかかわる機会が少なく、恋敵としては少し押しが弱いようにも思える。
だが、実はフローラもまた、幼い頃に主人公と思わぬ出会いを果たしていたことをご存じだろうか。
そのシーンが描かれたのが、PS2でのリメイク版のこと。
ゲーム開始直後、主人公が父・パパスとともに船に乗り込むシーンが描かれる。そこで遅れて乗り込んできたのが、富豪・ルドマンと幼い頃のフローラだったのである。
フローラと結婚後、彼女から幼少期に船で出会った男の子の話を聞くことができる。当初、慣れない外の世界に怯えていた彼女にとって、幼いながら立派に旅をする男の子の姿が心の支えになったのだという。
フローラは当時のことをおぼろげに覚えていただけだったが、それでも大人になった主人公に、船の上で出会った男の子の面影をしっかりと感じていたのかもしれない。
■クロスオーバー作品でまさかの腹黒キャラに!? 他作品出演にて
フローラは他の花嫁候補キャラたち同様、さまざまなクロスオーバー作品にも登場している。なかでも彼女の意外な一面を見ることができるのが、『いたスト』こと『いただきストリート』シリーズだろう。
長い歴史を持つボードゲーム作品で、『ドラクエ』同様、堀井雄二さんがゲームデザインを手がけたことでも有名だ。
『いたスト』に登場したフローラは、原作でのおしとやかな姿から一変。「大金持ち」という自らのステータスを存分に前に押し出した、なんとも癖の強い性格となっている。
間接的な嫌味で他のキャラを牽制するのみならず、店を活用できていないプレイヤーに堂々とダメ出ししたりと、原作の彼女からは想像できない「黒い一面」が覗く。
ちなみに、作中ではセリフの一つ一つを声優が熱演しているため、腹黒さがよりいっそう際立つ結果に……。原作を知るファンからすると驚いてしまうかもしれないが、ある意味、普段はなかなか見られない彼女のレアな一面といえるかもしれない。
このように、フローラには、知られざる血縁関係、姉妹の存在、主人公との過去、別作品での豹変ぶり……などなど、思いがけない設定が多い。さりげなく盛り込まれた設定の数々を知れば、彼女の魅力がさらに増すのではないだろうか。