『スパロボ』ならではの超サービス?「ファンが目と耳を疑った」衝撃演出 「三石琴乃のセルフパロディ!?」「アムロに巴投げを伝授したのは?」の画像
『スーパーロボット大戦30』(バンダイナムコエンターテインメント)メインビジュアル

 新旧の作品を問わず、さまざまなロボットが共演する『スーパーロボット大戦』シリーズ(バンダイナムコエンターテインメント)。2021年に『スーパーロボット大戦30』が発売されて以降、しばらく新作はリリースされていなかったが、3月27日に配信された「Nintendo Direct」にて、最新作『スーパーロボット大戦Y』が2025年に発売されることが発表された。

 そんな『スパロボ』の魅力といえば、それぞれの作品の垣根を越えたクロスオーバーシナリオやイベントの存在だろう。そこで今回は往年のファンをうならせた『スパロボ』ならではの、おもしろいやり取りや特別な演出を振り返ってみたい。

※本記事は各作品の内容を含みます。

■普通はあり得ない…同じ声優キャラによる夢の共演

 『スパロボ』といえば、やはり「中の人ネタ」が鉄板だ。まったく違う作品のキャラクターが一堂に会するので、複数の作品に出演している声優の異なるキャラ同士が共演を果たすこともありうる。

 ストーリー自体でそのあたりのネタが触れられることはないが、ときにはスタッフの遊び心がイベントシーンに炸裂するケースもあった。

 個人的に好きだったのは『スパロボMX』に登場する『新世紀エヴァンゲリオン』の葛城ミサトと『GEAR戦士 電童』のベガのシーン。どちらも声優の三石琴乃さんが演じたキャラだ。

 『スパロボMX』の第23話「夢幻回廊」では、ミサトの外出中にベガがEVAの発進命令を下すシーンが存在する。

 EVA初号機のパイロット・碇シンジはその命令に従うものの、「あれ? 今の声って……」と違和感を覚えるのだ。

 しかも、この貴重なイベントのすごいところは、しっかりボイスつきなところ。『スパロボ』シリーズで声優ネタが飛び出すシーンはまれにあるが、そのほとんどがテキストのメッセージで触れられるものばかりだ。

 三石琴乃さんが、このイベント用に録りおろしたのかは定かではないが、かなりぜいたくなイベントで、初見プレイ当時は「すげぇ!」と素直に感動したものだ。

■ガンダム、マジンガー、ゲッター! スパロボ御三家の絆

 『スパロボ』を代表するロボットといえば「ガンダム」「マジンガーZ」「ゲッターロボ」が挙げられる。それぞれ複数の作品シリーズが存在するが、ファンは初代の3機をまとめて「スパロボ御三家」と呼んでいる。

 これは1991年に発売されたシリーズ第1作『スーパーロボット大戦』に登場したのが、この3機のみだったことに由来する。『スパロボ』を象徴する偉大なロボットとして、製作陣やファンも特別な存在として意識しているのだ。

 もちろんロボだけでなく、主要パイロットであるアムロ・レイ、兜甲児、流竜馬らゲッターチーム同士の絡みも特別なものである。

 このスパロボ御三家は、比較的新しいタイトルでもフィーチャーされることがあり、古参ファンとしてはうれしい限り。最新作の『スパロボ30』にも、原作の名シーンをモチーフにした特別な描写が存在した。

 それは劇場版『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』における名場面から。『逆シャア』の劇中、アムロとシャアのふたりが生身で格闘し、柔道の巴投げでシャアを投げ飛ばすシーンがある。

 『スパロボ30』では、このアムロがシャアを投げ飛ばした柔道技について、「(ゲッターロボのパイロットである)武蔵とハヤトに教えてもらった」とアムロが発言するのだ。

 もちろん公式にそんな設定があるわけがなく、あくまで『スパロボ』内のパロディネタではあるが、思わずクスッとさせられた名シーンだ。

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