■衝撃のバッドエンドが勢ぞろいの『美味しんぼ 究極のメニュー三本勝負』
最後は1989年に新正工業から発売された『美味しんぼ 究極のメニュー三本勝負』だ。
本作はアドベンチャーゲームで、主人公・やまおか(山岡士郎)となって3つのシナリオをクリアしていく。しかし、1つ目の「フォアグラよりも美味いアンキモを用意する」というのがなかなか難しい。なんといっても、ゲームオーバーとなるバッドエンドのオンパレードだからだ。
たとえば、開店前の小料理屋・てんもくの前にやってきたやまおか。「なにかする」のコマンドを選択し、まどをのぞくと警官が現れる。すると急にコマンドが変化して<たたかう・にげる・じゅもん>と表示されるのだ。
ここで「たたかう」を選択するとやまおかは攻撃するが、なんとミス! 反撃してきた警官に10000ポイントのダメージを与えられ、「これでは、アンキモどころでは ありませんね。ざんねん!」とゲームオーバーを迎える。しかもやまおかが頭を抱えてしゃがみ込むシーンが入り、思わず「何やってんだ士郎……」と絶句してしまう。
ちなみに「にげる」を選んでも回り込まれてしまい、極めつけは「じゅもん」だ。「アンキモ、アンキモ、アンキモ!」と3回連呼すると、ここでも警官に「バカなことをやってないでサッサとくるんだ!」と怒られてゲームオーバーとなる。
他にもいろいろとあるのだが、中でもやはりアンコウを調理するシーンは外せない。なぜか「ちょうり」のコマンドに「なぐる」があるのだ。「え、食材を殴るの?」と驚いてしまうが、実際に選択してみると、ひ弱なやまおかの腕が折れてしまう……。
その他、吊るしたアンコウを叩くとグシャグシャになるし、捨てると突然世の中が嫌になってしまうという不思議なバッドエンドが展開される。相棒の栗田ゆう子に見捨てられないか心配だ。
今回紹介した3作以外にも、『AKIRA』や『たけしの挑戦状』など、衝撃のバッドエンドが用意されているファミコンゲームは少なくない。
それにしても、小学生の頃にはそんなバッドエンドの出し方をよく知っているクラスメイトが1人はいたものだが、彼らはどうやって情報を得ていたのだろう。インターネットもない時代に、すごい情報収集力である。