■装備できる武器が増え、ベギラマも強化…サマル王子はまさにロトの子孫
ファミコン版でのサマルトリア王子は大器晩成型であり、レベルを最高まで上げることでようやくローレシア王子並みに強くなった。ただ、装備品が限られることもあり、そこにいくまではなかなか戦力にならない。頼みは攻撃呪文のベギラマだが、全体に効果があるものの、与えるダメージが低いために後半は火力不足に……。やはり歴代『ドラクエ』で見ても、使えないイメージが強いキャラであった。
だが、リメイクされたことによってサマルトリア王子が「ロトのつるぎ」や「ひかりのつるぎ」という威力の高い武器を装備できるようになり、通常攻撃でも十分戦っていける攻撃力を誇るようになった。
さらにベギラマはスーファミ版では全体に50~60ほどのダメージを与えるようになり、冒険の中盤戦を楽に進められるように。だからハーゴンの呪いがかけられたのかもしれない、と思うほどの劇的変化だ。
ベギラマはガラケーやスマホ版になるとグループ効果になってしまうのだが、それでも王女のバギと合わせることで大ダメージを与えられる。何より装備できる武器が増えたことが大きく、まさにロトの子孫として活躍できるものだろう。
■超危険?サマル最強の「マヌーサ&ザラキ」コンボで縦横無尽
スーファミ版『ドラクエ2』限定となるが、マヌーサをかけた相手にザラキを唱えることで、何と100%の確率で効いてしまうという、クリフトに教えてあげたくなるような「必殺技」があった。
マヌーサさえ効くとどんな相手でもザラキが効いてしまうため、敵モンスターからすれば恐ろしいコンボ技だ。もちろん、このコンボを知っていないと効果がないのだが、通常プレイでも強化されたサマルトリアの王子だけに、マヌーサとザラキを掛け合わせるなんてなかなか思いつかない。
マヌーサは王女が早く覚えるので、サマルトリアの王子がザラキを覚えるあたりのレベルで最速クリアすることも可能だ。これらの優遇され具合を振り返ると、サマルトリアの王子のためではないかと思えてくるのが『ドラクエ2』のリメイクだ。あと、シドーのベホマがなくなっているという変更点もあり、超難易度だったラストバトルもかなり楽になっている。
発売日が気になるHD-2D版だが、どのようなリメイクになるのだろうか。サマルトリア王子のさらなるパワーアップも期待である。