「本当に存在するの…?」入手できたら超ラッキー!ファミコン版『ドラゴンクエスト』ロト三部作の「激レアアイテム」の画像
『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』 (C)1988 エニックス、バードスタジオ、アーマープロジェクト、チュンソフト 音楽/すぎやまこういち

 2024年にHD-2Dグラフィックによる『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(スクウェア・エニックス)のリメイク作が発売され、2025年にはHD-2D版『ドラゴンクエストI&II』の発売が決定している。

 『ドラクエ』シリーズでは、普通にクリアするだけでなくいかに貴重なアイテムを手に入れるかということも重要な要素だった。存在こそ知っていても、手に入れるのが困難なレアアイテム。実際に手に入れることはできず、幸運にも手に入れることができた友だちを羨望のまなざしで見ていた子どもたちも多かったことだろう。

 今回は、ファミコン時代のロトシリーズで、手に入れたら自慢できるぐらいだった「貴重なレアアイテム」を振り返っていきたい。

※本記事には作品の内容を含みます

■持っているだけでステータス?『ドラクエ2』の「ゴールドカード」

 まずは、存在自体は知っているが、手に入れたことのないアイテムの代表格「ゴールドカード」である。

 これは『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』で手に入るアイテムで、まずは道具屋で買い物した際にたまにもらえたり、特定のモンスターがドロップしたりする「ふくびきけん」を集める必要がある。そして街の福引所で福引きをし、太陽のマークを3つそろえると1等景品としてもらうことができるのだ。

 効果は、持っているだけでどんなものでも4分の3の値段で買うことができるというもので、序盤で手に入れることができれば金策に役立つ。その効果はもちろん、「ゴールドカード」という甘美な響きが子どもたちの射幸心をあおったことは間違いない。

 ただ、これを手に入れるのは相当難易度が高く、ほとんどの場合は5等のやくそうだった。当時筆者の周りの友人でもゴールドカードを手に入れたという話はなく、2等の「いのりのゆびわ」を手に入れたという友人が1人いただけだった。

 ネットなどで福引きの攻略法といったものを知ることができない時代だったこともあるし、そもそも福引き自体にかなり時間をとられることもあり、諦めてしまうプレイヤーは多かっただろう。

 「福引き」という響きが、当時の時代背景を感じさせてくれるようで、ちょっとほっこりとした気分にさせてくれる。手に入れたらラッキーなアイテムの代表格だろう。

■はぐれメタルからしか手に入らない「ふっかつのたま」と「しあわせのくつ」

 『ドラクエ』のモンスターで経験値を大量に手に入れるために狩られまくったモンスターといえば「はぐれメタル」だ。ただ、はぐれメタルは守備力が高く、すぐに逃げてしまうため、倒すだけでも困難なモンスターである。

 そんなはぐれメタルの初登場は『ドラクエ2』であり、実はこの時点でのはぐれメタルは、ある程度レベルを上げたローレシアの王子であれば一撃で倒すことができるほどのモンスターだったので、倒すのは難しくなかった。

 そんな、はぐれメタルからしか手に入らないレアアイテムが「ふっかつのたま」だ。これは、どこにいても復活の呪文を聞くことができるという大変便利なアイテムだった。だが、すでに触れたとおり、はぐれメタルを倒すのはそれほど難しくなく、しかも「ふっかつのたま」のドロップ率は結構高いので、レベル上げをする中で手に入れたプレイヤーは多かったかもしれない。

 だが、『ドラクエ3』になると、はぐれメタルはどんなにレベルを上げても打撃攻撃では1しかダメージが通らなくなり、倒すためには5~6発程度当てなければならず、力だけではどうにもならない硬さになっていた。しかもすぐ逃げてしまう。

 はぐれメタルを倒すためには、ドラゴラムを唱えて次のターンで炎を吐くのが最も確実で、後は一緒に出てきたモンスターをメダパニで混乱させて同士討ちさせるか、武闘家の会心の一撃やパルプンテの効果に期待するぐらいだった。

 それでも何回かに1回かぐらいしか倒せず、歯がゆい思いをしてきた子どもたちも多かったはずだ。

 そんなはぐれメタルがドロップするアイテムが「しあわせのくつ」で、装備すると1歩歩くごとに経験値が1ずつ増えていくというもの。正直、この時期にその程度の効果であればそれほどうれしいわけではないのだが、名前からして欲しくなるアイテムだった。

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