■ブウを生み出したのはビビディではなかった
長年『ドラゴンボール』において、魔人ブウは魔導士バビディの父・ビビディが生み出したとされてきた。しかし、『ドラゴンボールDAIMA』第8話「タマガミ」で、その定説が覆される新事実が判明する。実際にブウを生み出したのは、魔界でも特別な魔力の持ち主・魔女マーバだったことが明かされたのだ。
ビビディは、魔女マーバに依頼して魔人ブウを生み出させたに過ぎず、本当の創造主ではなかった。ブウは誕生後に暴走し、大魔界に壊滅的な被害を与えている。そのようなことからマーバもその事実を長年隠し続けていたようだった。
ちなみに、マーバの服には見覚えのある「M」の字が……バビディ一味や魔人ベジータに付いていた「M」の字は長年「魔人のM」だと思われてきたが、もしかすると「マーバのM」であったのかもしれない?
■サイバイマンの種は魔界産
第9話「トウゾク」では、その魔女マーバの口から「サイバイマンの種は魔界産である」という事実も語られている。サイバイマンといえば、かつてベジータとナッパが地球に襲来した際に使用した戦士であり、土から誕生する謎の生命体だ。
かつて魔界には、外の世界に輸出できるほど大量のサイバイマンの種が存在していたという。しかし現在、マーバの手元にはわずか2粒しか残っていなかった。本作では、彼女はその貴重な種を魔人ブウのエキスを含ませた特製の土に埋めることで、新たな魔人クウや魔人ドゥーを生み出していた。
ちなみに、ドゥーはタマガミ・ナンバー・ワンを倒すほどの戦闘力を誇っている。一方のクウは戦闘力こそそこそこだったものの、タマガミ・ナンバー・ワンの試練で異常に高い計算能力を見せたり、“サードアイ”の解除方法の記された魔導書をあっさり読み解いたりと、意外にも天才ぶりを発揮していた。
『ドラゴンボールDAIMA』では、魔界と現存する宇宙のつながりが深く掘り下げられ、これまでのシリーズでは考えられなかった新たな設定が明かされた。その内容は、長年のファンの考察を覆すものから、キャラクターの意外な一面まで実に多彩だった。
個人的には、第19話で明かされたベジータとブルマが夫婦そろってお風呂に入っているという新事実が最大のサプライズだったが……。
奇しくも原作者の鳥山明さんの命日である3月1日にかけて放送された最終回(放送日は2月28日23時40分から)。小さくなった悟空たちが生き生きと活躍を見せ、シリーズに新たな伝説を生み出した。往年のファンたちにとっても、ひときわ感慨深い作品となったのではないだろうか。