
1993年に放送が始まって以来、人々を魅了し続ける長寿アニメ『忍たま乱太郎』。多くの少年少女が、一度は作品を見たことがあるのではないだろうか。現在も『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』が大ヒット公開中で、新たなファンも増えている。
さて、『忍たま』といえば、乱太郎ら忍者のたまごたちのドタバタ劇が見どころだが、同時にイケメンキャラが多いことでも有名だ。ダントツで名前が上がるのは、顔良し性格良しの“初恋泥棒”土井先生だろう。
だが、『忍たま』の中には他にも女子の初恋を奪った多くの“初恋泥棒”がいる。今回は、土井先生に負けず劣らず人気の高いイケメンたちを振り返ってみよう。
■土井先生に続く初恋キラー!不運すぎる保健委員長「善法寺伊作」
“不運”な生徒が不思議と集まると言われる保健委員会に六年在籍し、委員長を務める不運大魔王こと善法寺伊作。六年生らしく面倒見が良くほんわか穏やかな性格の彼は、生徒たちのお兄ちゃん的な存在として愛されているイケメンだ。
しかし如何せん不運体質であり、転んだり雨を呼び寄せたり火傷したりと頻繁に可哀想な目に合ってしまう。自分でもそれを自覚しているため、何かと最悪の想定をしたうえで行動するところが面白くもあり可愛らしい。
同室の六年は組の食満留三郎はそんな彼を心配し、不運に巻き込まれながらも運気アップのアドバイスをして見守っている。『同室だからの段』をはじめ、同室シリーズは二人の微笑ましい絆が垣間見れるエピソードだ。
保健委員としての誇りと責任を誰より強く持っており、ピンチのときは敵味方関係なく負傷者を助ける包容力の高さも伊作の魅力の一つだろう。包帯の巻き方の極意を歌詞に乗せる包帯の歌を歌ったり自家製の薬を作ったりと、トラブルを起こしつつも楽しみながら職務をこなす姿にときめいた女子は多いはずだ。
■父親に似なくてよかった?忍術界のエリート「山田利吉」
キリッとした目元の端正な顔立ちの山田利吉。フリーの売れっ子忍者であり、『忍たま』の中でもトップクラスの良識者という魅力的なキャラだ。彼は元戦忍びである山田伝蔵と美人の元くノ一の両親のもとに生まれた“エリート”であり、火縄銃をはじめ武器の扱いに長けていて忍術スキルが高い点も人気のポイントだろう。
さらに、忍術学園には入らず、火縄銃の名手である母親や他の指導者の元で修行を積んだ努力家という、まさにモテ男子の要素を兼ね備えた男なのだ。学園の生徒の憧れの的であり、女子たちの初恋キラーになるのも納得である。
仕事で帰らぬ父を学園まで迎えにいくなど面倒見がいい上に、細かなところまで目が届く性格ゆえトラブルの解決役になって苦労することも多いが、ドタバタに巻き込まれる様子は見ていて楽しいものである。
誰に対しても温和だが、『イライラするの段』で描かれたように事務員の小松田秀作に対してだけは辛口なのも面白い。田舎育ちのコンプレックスから都会育ちの小松田に嫉妬している面もあるだろうが、何だかんだお互い気にかけているのでいい組み合わせなのかもしれない。
■可愛さに沼る女子続出!穴掘り大好き「綾部喜八郎」
続いては、さわやかな長髪とホンワカした口調が印象的なイケメン、四年い組・綾部喜八郎を見ていきたい。天才トラパーの異名を持つ彼は「趣味穴掘り」「特技穴掘り」という個性派ボーイ。感情は読み取りにくいが、落とし穴への情熱だけは伝わってくる面白い人物だ。
マイペースで基本的に誰に何を言われても飄々としているが、『綾部喜八郎の段』では自分をおちょくってきた学園長への仕返しに、学園中に落とし穴(名前つき)を掘るという暴挙にでたことも。皆をパニックに陥れているにも関わらず、愛用道具(名前つき)で夜通し穴を掘る彼はこの上なく幸せそうだった。そんなヤバい感性もまた、ファンからすると可愛く見えるのである。
声優を務める石田彰さんの声との親和性の高さも、人気が高い理由の一つではないだろうか。無表情さとふわふわした雰囲気に、石田さんの中性的な声はぴったりハマっている。
同室の平滝夜叉丸とは一見クールな関係性に見えるが、『喜八郎と滝夜叉丸の段』で絆の深さが明かされた。人に興味がなさそうに見えて実は友人想いという点がわかり、さらに好感度爆上がりだ。