■よく考えると怖すぎるポケモンずかん

 ポケモンの重要要素のひとつである「ポケモンずかん」。捕まえたポケモンの詳細な情報が記録されるデバイスであり、これをすべて埋めることもポケモンを極めるための重要な要素だ。しかし、『ポケモン赤・緑』のポケモンずかんには、いまだに語り継がれる恐ろしいポケモンたちの生態が書かれていた。

 まずねんりきポケモン「ユンゲラー」については、「あるあさのこと。 ちょうのうりょく しょうねんが ベッドから めざめると ユンゲラーに へんしん していた。」と、人間がポケモンになったことが明記されていた。大人になった今ならフランツ・カフカの『変身』のオマージュなのだろうと推測できるが、小学生には恐怖であり進化前の「ケーシィ」の存在は何なんだと悩まされた。

 さいみんポケモン「スリーパー」のずかんには「こどもに さいみんじゅつを かけて どこかへ つれさるじけんが あった。」と危険なポケモンであることが書かれており、筆者も「結局子どもはどうなったんだ?」と悩んだ記憶がある。そんなスリーパーは、現代では不眠症の人を助けるため医者の手伝いをする個体もいるとされている。

 きのこポケモン「パラセクト」は「ムシの からだより おおきくなった キノコの いしで かつどうする。」と記載されており、筆者も「それじゃあ下の虫の意思は……?」と当時から疑っていた。見た目も進化前の「パラス」にあった黒目が、「パラセクト」に進化すると消えてしまう。やはりというか最近のポケモンずかんには「ムシの 方は ほぼ 死んでいて 本体は 背中の キノコだ。」と書かれており、子どもの頃のいやな予感は的中した。

 

 今回は『ポケモン赤・緑』のトラウマ要素をいくつか振り返ってきた。当時プレイしていた人はどれも思い当たるところがあっただろう。皆さんがそれぞれ思い浮かべる『ポケモン赤・緑』のトラウマ要素や怖い部分、理不尽な点はなんだろうか。

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