
いまや、長編RPG(ロールプレイングゲーム)のお楽しみ要素のひとつとなった「ミニゲーム」。オマケとは思えないほど作り込まれたミニゲームも多く、本編そっちのけでハマってしまった経験がある人も少なくないだろう。
最近のゲームは容量が大きくなり、ミニゲームのボリューム自体も増したが、かつてスーパーファミコンや初代プレイステーションの時代にも中毒性の高い、楽しいミニゲームが存在した。
そこで今回は筆者が個人的に時間を忘れてハマった、懐かしのRPGのミニゲームを振り返っていこう。
※本記事には各作品の内容を含みます。
■『ロマンシング サ・ガ3』 まるで別ジャンルのゲームが楽しめる?
1995年にスクウェアが発売したのが、スーパーファミコン用ソフト『ロマンシング サ・ガ3』だ。難易度の高さに定評のある『ロマサガ』シリーズだが、同作は比較的難しさが緩和され、より遊びやすくなった人気作である。
そんな『ロマサガ3』のお気に入りミニゲームといえば、「マスコンバット」と「トレード(会社経営)」。どちらも奥深いゲーム性が魅力だ。
マスコンバットは、軍団同士が激突する軍事シミュレーションのようなバトルが楽しめるミニゲーム。さまざまな兵種の特徴を活かし、任意の作戦を駆使しながら画面端にある敵陣を突破するのが目的となる。
数千単位の軍団を率いて、戦場での駆け引きを楽しめるゲーム性は思った以上に戦略性が高く、とてもミニゲームとは思えないクオリティだった。
そしてもうひとつのミニゲーム「トレード」は、会社経営を行う経営シミュレーションのような内容。設立した自社を大きくするのが目的で、物件の買収や取引を行って収益をあげていく。
買収する際に傘下に置いた会社が一斉に共同出資を行う「グループ技」の存在や、買収を有利に進めるための「かけひき技」を習得するなど、トレード独自の攻略要素があるのも特徴だ。
全物件の買い占めを目指したり、「1億オーラムを貯める」といったやりこみプレイをしていると、自然と時間が溶けてしまうほど没頭してしまうおもしろさがあった。
■『スーパーマリオRPG』 寝る間を惜しんでハイスコアを目指したシューティングのミニゲーム
RPGのミニゲームという話題で外せないのが、1996年に発売されたスーパーファミコン用ソフト『スーパーマリオRPG』(任天堂)だ。同作は本編のRPG要素のほかに、さまざまなミニゲームが用意されており、まるでミニゲーム集のようなボリュームがある。
おもにアクション要素の強いミニゲームが多く、ドゥカティ炭鉱のトロッコレースや、ワイン川下りといった、ステージの特徴を活かした内容になっていた。
そんななか、個人的にハマったのが「ばくれつカブトムシ」というミニゲーム。いわゆるインベーダーゲーム風のシューティングなのだが、ハイスコアを狙うにはさまざまな攻略要素があって、奥深さは『マリオRPG』のミニゲームのなかでも屈指のレベルだ。
自機となるカブトムシを左右に移動させ、発射した星を甲羅に当てると得点がゲットできる。そのルールはいたってシンプルなのだが、星が当たった甲羅からは赤い星が出て、これがほかの甲羅に当たると連鎖して高得点となるのだ。
つまりハイスコアを狙うには、連鎖でどれだけ多くの甲羅を巻き込めるかがポイント。ショットを撃つタイミング、連射力など、攻略のカギとなる部分は多い。そして何よりハイスコアを出したときの効果音の爽快感がたまらないのだ。
これといったハイスコア報酬は無いのだが、夢中になって「ばくれつカブトムシ」をやりこんだ日々が忘れられない。