■「こどもはBボタンよ」そんな誘いは全力拒否だった『ゴルゴ13』
1988年3月にビック東海から発売されたのが『ゴルゴ13 第一章 神々の黄昏』だ。CIAのヘリを爆破した犯人を追い、陰謀渦巻く組織と戦うデューク東郷を操作するシューティング・アクションである。
余裕たっぷりに移動するゴルゴが撃たれまくるので、正直、難易度は高い。ゴルゴ好きの父親を持つ友人宅にあったので遊ばせてもらったものの、慣れない操作で敵キャラや戦闘機に被弾させられ、友人のプレイを見ている機会が多かった。
本作のお色気シーンは、ステージ2でチェリー・グレイスから誘われるシーンだ。当時、会話の内容はよくわからなかったが、先の展開を知っている友人が急に正座になったので、何かありそうだとなんとなくの予感があった。
「おとなは そのまま よ こどもは Bボタンを おしてね」と言うチェリー。友人はコントローラーを床に置いて待機。なるほど、筆者も正座になって待機する。
すると次の瞬間、チェリーが服を脱ぎ出して下着姿になるではないか! これは「まばたき厳禁」である。あの当時の少年たちはなぜかこういうのを共有したがったもの。“持つべきものは友だ”と実感した。まあ、そのあとはホテルの外から窓が見えるシルエットに移るので、なんとなく想像するしかなかった。
その後、もう一度別のキャラであるイブ・クリスティが脱いでくれるのだが、友人もプレイに支障が出たのかそこまで進めなかった。
大人になってから知ったのだが、チェリーは下着姿になったとき、“ベルリンの夜に 鉄のカーテンはふさわしくない”と言っていた。よく分かるようで分かりづらい……。
さて、ファミコンのドット絵ながら「ギリギリ表現」があったこれらのシーン。当時は本当にドキドキさせられた。
ほかにも、1987年6月にアスキーから発売された『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』では、温泉の脱衣場で女子大生・中山めぐみがバスタオルを脱いでくれるシーンがある。
とあるシーンで“2分間放置をしなければならない”という裏技チックな方法だったが、その間、親がテレビの前に来ないでくれと必死に祈ったものだった。