■巨体から繰り出される鮮やかな空手技…『黄金戦士ゴールドライタン』ゴールドライタン

 ロボットアニメのなかにも、“金”をイメージカラーとしたド派手な造形のキャラクターが登場している。

 その代表的な存在といえば、1981年から放送されたタツノコプロ制作のアニメ『黄金戦士ゴールドライタン』だろう。

 主人公の少年・大海ヒロシがロボットたちと手を取り合い、世界を侵略しようとするイバルダ大王との戦いに身を投じていく本作。なかでも“金”がテーマカラーとなっているのが、タイトルにもなっているロボット・ゴールドライタンだ。

 金色の“ライター”から変形するゴールドライタンは普段は掌サイズだが、異次元空間である「レインボーロード」を通過すると身長30mの巨大ロボになることができる。

 角ばった姿からは想像しがたいが、実はゴールドライタンは“空手”の技を主体とした戦いを得意としており、拳による一撃はもちろん、ときには鮮やかな回し蹴りを披露したりと、思わぬ身軽さを見せつけるのが意外で面白い。

 なかでも必殺技である「ゴールドクラッシュ」は圧倒的だ。空手の“貫手”で相手を貫き、その奥にある“中枢回路”を抜き取り、なんと握りつぶしてしまう。

 金色の角ばったフォルムがどこかマスコット的ではあるものの、一方で攻撃にひるまず突き進む耐久力や、鮮やかな格闘術で相手を叩き伏せる戦闘力など、その鮮やかな活躍に目を奪われてしまうこと間違いなしだ。 

 

 あるときはキャラのイメージカラーとして、またあるときは攻撃手段として……ひと口に“金”といっても、作品ごとにその扱いは千差万別だ。強欲の象徴や生命エネルギーや魂の輝きなど、同じ“金”でもキャラクターごとに抱くイメージがまるで異なるのは非常に面白い点だろう。

 煌びやかな輝きで圧倒的存在感を放つ彼らの活躍を、この機会に振り返ってみてはいかがだろうか。

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