■復活後の姿が美しい「蝙翔鬼」

 蝙翔鬼は、大豪院邪鬼の元にいる“鎮守直廊三人衆”の一人である。登場当初は桃太郎たちと敵対する立場にあり、鎮守直廊に入ってきたJに対し足をコンクリートで固めて攻撃をするなど、卑劣な攻撃をすることが多かった。

 さらに登場時の蝙翔鬼は細い眉毛で目つきが悪く、突き出たアゴが印象的で決してイケメンキャラではない。しかしのちに桃太郎たちの仲間となり、一緒に挑んだ天挑五輪大武會ではその印象がだいぶ変わった。目つきの悪い目元は美しい二重になり、アゴが目立った大きな顔もスッキリして美形になり再登場したのである。

 そして、美しくなったのは外見だけではない。蝙翔鬼はそれまで義手に毒を仕込んで相手を追い込んだり、自分がピンチになると態度を変えて命乞いをするなど卑怯なキャラのイメージがあった。

 しかし天挑五輪の戦いではその卑劣なキャラが一変する。蝙翔鬼はコウモリを操って攻撃するが、ケンタウロスとの戦闘でコウモリたちは一網打尽にされ、自身もユニコーンの一撃で心臓を射抜かれてしまう。瀕死の状態で彼は落ちたコウモリたちに「ゆ 許してくれ お前達をそんな姿に……」と懺悔し、優しさを見せる。そして“あとはたのんだぞ、月光……”と涙を流しながら仲間への信頼を託して亡くなるのだった。

 登場当初は雑魚キャラのような印象が強かった蝙翔鬼。しかし桃太郎たちの仲間となったあとは、心身ともに成長を遂げ、美しさと誇りを備えた稀有な存在となった。

 

 『魁!!男塾』は全体的に筋肉隆々のマッチョな男たちが中心の漫画だが、今回紹介したように美しくて華々しいキャラクターも登場する。

 ちなみに今回紹介した3人は、いずれも美しい中国胴着や華麗な衣装、豪華なマントを羽織っているのにも注目だ。彼らの華麗な姿や、それにふさわしい独特な技の数々は、物語に優雅さと彩りを加えていると言えるだろう。美しいキャラが繰り出す攻撃や着こなす衣装にも注目しつつ、物語を再読してみるのもおすすめだ。

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