■機体名のヒントはタイトルにあり!
ここからは先は、より読み方の予想がつきにくい難読機体を紹介していこう。まずは『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』に登場する「ガンダムEz8」だ。
これまでの流れのまま予測すると、またしてもギリシャ文字なのか、もはや8が普通に数字として読むのかも疑ってしまいそうになるこの機体。その読み方は、「ガンダムイージーエイト」と読むのである。名前の由来は「ExtraーZeroー8」の略称であり、作品タイトルにもある第08小隊の特殊機を意味するものとなっている。
筆者が友人から初めて答えを聞いた時は「なるほど!」と納得すると同時に、頑張れば答えに辿り着けたような気もして悔しい思いをした記憶が蘇る。そして同時に「Ez」を“イージー”と読ませるという、ガンダムの機体名称の難しさをあらためて痛感した機体でもあった。
続いては『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する「∞ジャスティスガンダム」だ。
「無限」を意味するこの記号自体は多くの人が見たことがあるとは思うが、機体名としてどう読むだろうか? この「無限」という記号から英語の「インフィニティ(infinity)」まで想像できれば正解はもうすぐ。本機体の読み方は「インフィニットジャスティスガンダム」が正解である。
正義を意味する「ジャスティス(justice)」とあわせて直訳すると「無限の正義」となる非常に大胆な称号を冠したガンダムだが、全身に仕込んだ多彩な武装は名前に反してなかなか凶悪といった、ギャップも魅力の機体だ。
■『ガンダム』ファンでもめったにお目にかかれない幻の機体
最後に、表記はシンプルながらも実は難読な機体「Sガンダム」を紹介しよう。
過去に雑誌の企画で連載されていた『ガンダム・センチネル』に登場した本機だが、同作は映像化されていないため、ファンであっても機体の概要を知っている人も少ない、いわば“幻の機体”だ。
「S」という文字から「スペシャル」「スーパー」などの意味、もしくはギリシャ文字の(シグマ)など予想できる候補はさまざまだろう。ところが本機の「S」は英語の「superior」から来ており、読み方は「スペリオルガンダム」。
「優れた、優秀な」などのポジティブな意味を持つ単語だが、日常的にあまり聞くことのない単語なので、予測するのは容易ではないだろう。
『ガンダム』シリーズを知らない人がファンに対してサラっと「あ、スペリオルガンダムじゃん」なんて言った日には、「本当はガンダム好きなんでしょ?」と詰め寄られること間違いなしだ。
今回紹介した以外にも『ガンダム』シリーズにはまだまだ難読機体が存在している。
ファン同士であれば話が盛り上がるのはもちろん、シリーズに詳しくなくても機体の名前が読めるだけでファンの関心や好感が得られるはずだ。ときにはクイズ形式にして出題するのも、輪が広がるきっかけになるかもしれない。
ファンだけでなく、いちアニメ好きとして『ガンダム』の世界観に興味を持った人がいれば、テレビシリーズの放送に先駆けて2025年1月17日に公開される『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』を観に、劇場に足を運んでみてはいかがだろうか?