『週刊少年ジャンプ』(集英社)で1997年から連載が始まった、尾田栄一郎氏による人気漫画『ONE PIECE』。
27年という長期連載のなか、実に多くのキャラクターが登場している本作において、なかでも見た目が思いきり変化したキャラと言えば誰を思い浮かべるだろうか? アルビダやコビーなど悪魔の実の能力や成長によって変化したキャラを筆頭に、昔と今で見た目が激変したキャラは少なくない。それも本作の見どころの一つであろう。
そこで今回は、『ONE PIECE』作中で、見た目が大きく変化したキャラたちを紹介したい。
■もはやロボット!? 麦わらの一味の「フランキー」
主人公のモンキー・D・ルフィ率いる「麦わらの一味」にて船大工を務めるのが、”鉄人”フランキーの異名でも知られる「フランキー」だ。現在は懸賞金が4億ベリー近くになるなど、れっきとしたお尋ね者でもある。
フランキーの外見的な特徴といえば、いつでもビキニパンツ姿であるのは周知の事実だが、やはり異名通りのサイボーグであることが挙げられる。自らの体を改造し「ストロングスタイル」なる戦法で、銃火器や剛腕を駆使して戦うたくましい男だ。
ルフィたちと出会った時点で「BF36」というナンバリングでサイボーグとしての機能を備えた肉体を有しており、「ストロング・右(ライト)」「ウェポンズ・左(レフト)」必殺兵器の「風来砲(クー・ド・ヴァン)」などさまざまな武器を戦闘に活用していた。
そして、シャボンディ諸島での一件から2年の修行を終えたのち、再びサウザンド・サニー号へと帰還した際には、さらなる改造を施していたフランキー。それはサイボーグというよりも、ロボットに近い見た目へと変化していた。
「BFー37」となった体は、トレードマークのリーゼントは自在に変化する髪型(基本は坊主)に、肩には「フランキー大砲(キャノン)」と称された赤い球体を装備するほか、ロケットランチャーやミサイルなどの武器も内蔵していた。
さらに、巨大化した腕部分は肘から先は直方体となっており、船大工の必需品である工具を収納。もちろん「スーパー!」な決めポーズのための“星の刺青”も描かれている。また、それにあわせて手も巨大化。剛腕での攻撃も可能なほか、細かい作業をおこなうマジックハンドまで搭載。
その後、改良を加えた「BFー38」では、なんと海軍大将”黄猿”の能力を再現した「フランキーラディカルビーム」まで発射可能となっていた。
2年前には想像できないほどの変化を遂げたフランキー。悪魔の実なしで自分の意志でここまで見た目を変えられるのは、本作のなかでも彼くらいだろう。
■若かりし頃は絶世の美女!? シャーロット・リンリン
新世界に皇帝のように君臨する「四皇」の一角を担っていたのが、“ビッグ・マム”ことシャーロット・リンリンだ。
身長880cmのリンリンは、縦にも横にも丸々とした体つきが特徴だ。作中に登場する巨体の人物と言えば同じ四皇であった白ひげ(エドワード・ニューゲート)やカイドウなどもいるが、両名を上回る圧倒的な体躯を誇っている。
リンリンは5歳くらいのときにはすでに巨人族の子ども並みの巨体で、四皇となってからも純粋な肉体の頑強さは世界屈指と言えるレベルに。彼女を見たサンジが「印象的にはまるで『鉄の風船』!!」とたとえて言うほどだった。
だがその後、リンリンの見た目は著しく変化していく。
本編で若かりし頃の姿が描かれたのは、かつて“世界最強の海賊団”の名をほしいままにしていた「ロックス海賊団」在籍時のことだ。当時24歳、見習いとして入団しカイドウと出会った際は、別人かと思うほどの美女だった。
また、コミックス86巻で描かれた28歳のころも同じく美女だった。巨人族と見紛うほどの巨体だった幼少時から、誰もが振り返りそうな美女へと成長した時点で、すでに目を見張るほどの変化である。
そして、そんな美人だった若いころの姿はどこへやら、現在では巨体へと変貌……。80人以上子どもを出産したことや、なによりお菓子好きによる不摂生が影響したのかもしれない。
なにより、これほどの強さと人間離れした体躯でありながら、種族が“人間”であることもまた、驚愕すべき点といえるだろう。