『あすなろ白書』に『シュート!』、『無限の住人』も…「あすなろ抱き」にときめいた!木村拓哉が「実写化作品」で演じた“漫画キャラ”の名場面の画像
木村拓哉  写真/ふたまん+編集部

 元SMAP木村拓哉さんといえば、整った顔立ちや高い演技力を活かし、今もなお数々のドラマや映画で活躍している俳優である。ときには声優やゲームのキャラクターにも起用されるなどマルチな活躍を続けている木村さんだが、数々の“漫画実写化作品”にも出演しており、有名キャラクターたちを演じている。

 そこで、デビューから最新に至るまで、ご存じ“キムタク”が演じた漫画実写化作品のキャラクターを振り返っていこう。

■劇中で見た「あすなろ抱き」にときめいた視聴者多し…『あすなろ白書』取手治

 ルックスの良さを活かした“イケメンキャラ”を演じることが多い木村さんだが、意外にも“当て馬キャラ”を演じ、魅力溢れる演技で視聴者を虜にした作品がある。

 1993年、月9枠で放送された『あすなろ白書』。本作は柴門ふみさんの漫画を原作としており、女子大生となった主人公・園田なるみ(石田ひかりさん)を中心に、「あすなろ会」と名付けられたサークルのメンバーたちとの間に繰り広げられる恋や友情、苦悩や葛藤の日々を描いた作品だ。

 筒井道隆さんや西島秀俊さんなど名俳優たちが抜擢されるなか、木村さんが演じたのは「あすなろ会」メンバーの一人・取手治だ。

 取手は大きな黒縁眼鏡が特徴の青年で、根は優しく真面目だが、女性の前ではあえてチャラそうに立ち振る舞うお調子者なムードメーカーである。いわゆる“三枚目”としての印象が強く、作中でも合コンで“いい人止まり”と評されたりと、なにかと報われない描写も多い。

 なるみに恋心を抱いているが、彼女からは恋愛対象外を匂わせる発言をされたりと、本作における“当て馬キャラ”としてのポジションを確立していった。

 木村さんの印象とは少々かけ離れたキャラクターだったが、ここぞという場面での名シーンも多く、恋に真摯に向き合う姿に多くの視聴者が心を奪われた。

 とくに有名なのが、第2話で恋にやぶれたなるみを後ろからそっと抱きしめ「俺じゃダメか?」と彼女に告白するシーンだろう。このシーンは「あすなろ抱き」の名称で、一時期ブームになってしまったほどである。

 当時、木村さん演じる取手の不器用かつ純粋な愛情表現の数々に、思わず胸をときめかせてしまった視聴者も多いのではないだろうか。

■かつての「SMAP」メンバーも総出演『シュート!』久保嘉晴

 木村さんといえば、やはり国民的人気アイドルグループ「SMAP」としての知名度の高さが有名だが、実は木村さんのみならず、この「SMAP」メンバーが総出演していた実写化映画があったことをご存じだろうか。

 それが、1994年に公開された実写化映画『シュート!』である。

 本作は1990年から『週刊少年マガジン』(講談社)で連載された大島司さんのサッカー漫画を原作としており、高校サッカー部の面々が数々の苦難を乗り越え、全国大会へと挑んでいく青春物語だ。

 実写版映画では、1996年にグループを脱退した森且行さんも含めた6名がそれぞれの役柄を演じたことでも話題となった本作。

 なかでも木村さんは、チームの主将として物語に深くかかわるサッカー部員・久保嘉晴を熱演。久保は病を抱えながらもサッカーに対する天才的な実力と激しい情熱でチームを率いていく頼り甲斐のある選手で、原作にもある「伝説の11人抜き」の名場面は、本作でもしっかりと再現されている。

 実は『シュート!』は、木村さんの映画初出演となる記念すべき作品であった。本作で「第7回日刊スポーツ映画大賞 石原裕次郎新人賞」を受賞するなど映画初主演デビューを華々しく飾り、俳優としての実力を周囲に知らしめた作品でもある。

 木村さんをはじめ、若き「SMAP」のフレッシュな演技を見ることができる、非常に貴重な実写化作品といえるだろう。 

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