10円玉にビデオテープ、ブラジャーまで……『名探偵コナン』犯人が犯行に使用した思いもよらない凶器の画像
少年サンデーコミックス『名探偵コナン』第21巻(小学館)

 青山剛昌氏による『名探偵コナン』(小学館)は、今年連載30周年を迎えた。累計発行部数は2億7000万部を超える人気ミステリー漫画で、劇場版は興行収入も含めて毎年話題になっている。

 単行本は2024年10月18日に最新106巻が発売されており、これまで登場した事件はかなりの数になるだろう。それだけの事件とトリックを考え続けた作者の青山氏はスゴすぎる……。

 そこで今回は犯行に使われた凶器に着目していきたい。作中では犯人が自分に疑いの目を向けないようにするため、予想外の物を使って被害者を殺害している事件がいくつもある。中でも「こんなものが凶器に!?」と驚かされたものを取り上げていこう。

■巧妙な手口が恐ろしい…「10円玉」

 まず59巻~60巻に収録されている「カラオケBOXの死角」から見ていこう。この事件はコナンたちの後をつけていた不審な人物が、カラオケボックスで遺体として発見されたことから始まる。

 被害者が鈍器のようなもので殺されたのは明らかだったが、凶器は見つからない……。やがてコナンが暴き出した凶器の正体は、なんと「10円玉」だった。

 コナンは、10円玉300枚程度集めると重さが約1.5キロになり、それを靴下に入れてまとめることで、被害者を撲殺できる凶器になると説明していた。ただの硬貨も集まればとんでもない殺傷力を発揮してしまうのだ。

 犯行に使用した10円玉は、近くにあったタバコの自動販売機で使って隠し、買った大量のタバコは持ってきたカートンの包み紙に入れて偽装工作。そのような計画からも凶器が硬貨というのは、実によくできている。

 凶器を捨てるのではなく、自販機に使ってしまうという発想がスゴい。100円や50円ではなく10円だからこそ、タバコを買うのに大量に使えるということだろう……。

■今の子はピンとこないかも?「ビデオテープ」

 39巻収録の「小さな依頼者」では、今ではほとんど見ることができないものが凶器に使われた。それがビデオテープである。今ではDVDが主流となっているので、ビデオテープを探すのもなかなかに難しい……。

 一見何の危険もなさそうに見えるこのアイテムをどう使うのかというと、中に入っているテープを利用していた。テープの一部を切り取り引っ張ると、細く長く伸びてかなり丈夫な紐となるという。犯人はそれで被害者の首を絞め上げたのだ。

 コナンがビデオテープが凶器に利用されたのを悟ったきっかけは、そのテープを再生した時に1分ほど映像が飛んだからだ。消えた1分間のテープが犯行に使われたというわけである。

 この話が『週刊少年サンデー』に掲載されたのは2002年で、その当時はまだビデオテープが使われていた。だからこそ普通に使用できたトリックといえる。現代っ子の中には、ビデオテープなんて見たことがないという子も少なくないだろうし、このエピソードを見てもあまりピンとこないかもしれない……。

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