11月14日に発売される、HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』。発売を間近に控え、『ドラクエ』シリーズを振り返っている往年のファンも多いのではないだろうか。
歴代『ドラクエ』シリーズでは、さまざまなキャラが仲間となり冒険を盛り上げたもの。たとえば、スーパーファミコン版『ドラクエ3』では「盗賊」という職業が新しく追加され、“最強職業”と言われるほどに有能ぶりを発揮。今回発売されるHD-2D版でも、新職業「まもの使い」が追加されることが分かり、注目を集めている。
そこで今回は、歴代『ドラクエ』で超有能で心強かった仲間キャラを振り返ってみたい。
■「キラーピアス」の有用性を知らしめた…強力なアタッカー「アリーナ」
『ドラクエ4』第2章に登場する「アリーナ」は、作中屈指の強烈なインパクトを誇るキャラだ。サントハイム国の王女で、旅には僧侶系の神官クリフトと魔法使いの老人ブライを従えている。
お姫様なのに武闘家並みの格闘センスを持つアリーナ。“お姫さま”というとおしとやかなイメージが強く、僧侶・魔法使いタイプなのかと思いきや、まさかの肉弾戦が得意なんて想像もつかなかった。確かに、“おてんば姫”と言われてもおかしくないものである。
アリーナは力が高いものの、さすがに武器を装備しないと貧弱だ。だが、彼女が優れているのはすばやさの高さで先制攻撃がしやすい点と、レベルが上がるにつれて会心の一撃が出やすい点だろう。第5章では、優秀なアタッカーとして活躍。さらにロザリーヒルで手に入る「キラーピアス」を装備すれば、まさに“鬼に金棒”というほどの強さとなる。
キラーピアスは攻撃力こそわずかに“+5”だが、2回攻撃が可能なので、力に秀でているアリーナには最適の武器だ。レベルの低いうちに装備しても今ひとつだが、冒険の中盤から終盤にかけてアリーナの有能さを高めるのに一役買ってくれる。先制しながら2回攻撃なんてできるなんて、もはや反則レベル。改心の一撃も出やすくなるので、メタル狩りにも重宝した。
ファミコン版の第5章では戦闘において仲間キャラを直接操作はできないものの、意外とブライがアリーナに「バイキルト」をかけてくる。キラーピアスは2回とも攻撃力が倍になる(リメイク版は1回のみ)ので、さすがはアリーナの教育係といったところだ。隣で「ザラキ」を唱えようと躍起になっている神官に見習ってもらいたいものだ。
■「せいけんづき」の素晴らしさを知らしめた大工の息子「ハッサン」
次は、『ドラクエ6』で最初の仲間になるサンマリーノの大工の息子「ハッサン」だ。イラストではモヒカンヘアとムキムキの体格が印象的で、いかにも肉弾戦に強そうなイメージだ。
転職が一つのテーマとなっている本作では、基本職と上級職に分かれてさまざまな特技を覚える。ハッサンの場合、レベルを上げるだけで素晴らしい特技を覚えてくれるから頼もしい。
まずは、レベル5で覚える「とびひざげり」。これは空中に浮かぶ敵モンスターに1.5倍のダメージを与える特技だ。普通は戦士と武闘家の両方をマスターし、上級職のバトルマスターでさらに熟練度を5にしないと習得できないのに、これを序盤で覚えるなんて格闘センスが並外れている。
そして、ムドー戦のイベントで習得するハッサンの代名詞ともいえる「せいけんづき」。これは敵に命中すると2倍のダメージを与える特技で、武闘家であれば熟練度5で覚えることができる。ラスボスまでずっと使えるので、本作においてもっとも使える特技の一つといえるだろう。
「すてみ」も、レベル14で覚える。パラディンの熟練度3で覚えるもので、武闘家と僧侶をマスターしないといけない。いやはやハッサン……驚くべきポテンシャルだ。
ただ、この特技は命中させたダメージを2倍にするが、受けるダメージも2倍になってしまう。終盤の敵だと致命傷になりがちだが、序盤で使用するなら受けるダメージも少ないので多用したプレイヤーも多いはずだ。
最後は、レベル18で覚える「におうだち」だ。これはパラディンの熟練度6で習得できる。すべての攻撃を自分が受けて仲間を守るという、彼らしい特技といえるものだ。わざとハッサンを死なせてほかの仲間で攻撃し、勝利後に生き返らせるという戦術も可能だった。それにしても、本当に大工の息子なのか、ハッサン……。