■囲み目メイク似合いすぎ!クールなギャル『Dear Friends』の北川景子さん

 女子高生の友情を描いた2007年公開の映画『Dear Friends』。原作は、2003年に発表されたYoshiさんのケータイ小説『Dear Friendsリナ&マキ』である。2000年代初期はケータイ小説がブームとなり、実写化・コミカライズ化されることも多かった。

 主人公は、北川景子さん演じる絶世の美女・高橋リナ。彼女は傲慢&自由奔放な性格で、他者に興味が持てず、周囲の人々とうわべだけの付き合いを続けていた。しかし癌になってしまい、入院先で再会した遠藤マキ(本仮屋ユイカさん)との関わりの中で希望を取り戻し、友情や信頼を覚えていくという、感動の物語だ。 

 北川さんはもともとファッション誌『SEVENTEEN(現:Seventeen)』のモデルで、2003年から約2年半に及ぶ活動期間中に爆発的な人気を博していた。女優として、本作以前にもハリウッド映画『ワイルド・スピード X3 TOKYO DRIFT』に出演したり、国内映画『チェリーパイ』で主演を務めたりもしていた。

 “派手な服に身を包み、夜な夜なクラブ通いする女王様系ギャル”というキャラは、クール美人な北川さんにハマっていた。目鼻立ちがはっきりした顔立ちで、細眉&囲み目というギャルメイクが映え、街を颯爽と歩いたり、クラブで皆の注目を浴びながら踊ったりするシーンは、非常に美しくかっこよく、印象に残っているという人も多いはず。

 また、作中では抗がん剤で髪が抜け落ちてしまった坊主姿も披露した北川さん。カツラではあるが、恐怖心、諦め、悲しさといった様々な感情を繊細に表現し、強気ギャルとは違う側面を見せた。

■ギャルになると印象がガラッと変わる『天使の恋』の佐々木希さん

 佐々木希さん演じる女子高生・小澤理央と、谷原章介さん演じる冴えない大学講師・小澤光輝の禁断の恋を描いた2009年公開の映画『天使の恋』。『Dear Friends』同様、ケータイ小説でヒットしたsinさんによる同名小説の実写化映画だ。

 過去に性的暴行を受けたことでトラウマを負っていた理央は、高校に通いながら援助交際で金を稼ぎ、いわゆる“パパ”的な存在に高級マンションに住まわせてもらうという生活をしている。

 このキャラ設定からもわかるが、クラスメイトをわざといじめて助ける巧妙なテクで援助交際仲間に引き込んだり、理央と友人・芝田奈緒子との同性愛的な描写があったり、その奈緒子が自殺したりと、“天使”というタイトルではあるものの、描かれるエピソードはわりとダークな作品だ。

 佐々木さんは、以前からファッション誌『PINKY』や、ロッテのガム『Fit’s』のCMなどに登場していたが、本作が映画主演デビュー作。作中では上半身裸の後ろ姿という大胆なシーンにも挑み、茶髪のロングヘアにちょっと濃い目のメイクで華やかなギャルを演じていた。

“誰もが羨む美人”の理央役は、佐々木さんにかなりハマっていた。光輝に恋をし、デレデレになっていく姿もあまりに可愛く、ファンからは「谷原さんが羨ましい」との声も寄せられていた。

 現在では大人の役を演じる女優たちの貴重なギャル役の数々。令和は細い眉にブラックの囲み目といった平成メイクはトレンドから外れているが、これら作品を見返すと、「この時代のメイクが可愛い」と感じる人も多いのではないだろうか。

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