■町中にある「とんでもない落とし穴」
実は『ドラクエ6』において、前述したムドー戦以上に初見のプレイヤーを苦しめたと思われる敵がいる。それがレイドック城下町の井戸の中にいたモンスター「ダークホビット」だ。
指輪を井戸に落としてしまったおばさんの依頼で取りに行くと、宝箱を守っているモンスターがおり、いきなり戦闘に突入。その相手がダークホビットである。
この頃はほとんどの人がレベル一桁。しかも単なる町のお使いイベントと思ったら突然戦闘に突入するので、完全に油断していた人も多いはず。
それなのにダークホビットは、周辺の敵とは比べものにならないくらい攻撃力も守備力も高い。見た目は小柄で貧弱そうだが、立ち位置的にも能力的にも中ボス級のモンスターと言っても過言ではない。
この戦闘を意識してレベル上げや、仲間集めなどをしていないと敗北は必至。まさに初見殺しの強力なモンスターなのだ。
こうした初見殺しの敵は、プレイヤー目線から見ると嫌な相手だが、冒険に適度な緊張感をもたらしてくれる存在でもある。一度全滅を経験し、そこから準備を行い、対策を練って再挑戦するのもRPGならではの楽しみ方といえるだろう。