2024年11月14日、HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』が発売されることが決定した。長年のファンとしては、やはり楽しみで仕方がない。
そんな『ドラクエ』シリーズの初代『ドラクエ1』といえば、作中で登場する廃墟と化したドムドーラの町が印象的だった。なにやらもの悲しい雰囲気が漂っていたため、滅亡前の『ドラクエ3』をプレイした時には、それを思い出して少し胸が痛んだものだった。
さて、『ドラクエ』シリーズには、ほかにも廃墟となった場所が登場する。この機会に振り返ってみよう。
■王女が可哀想…魂がさまよっていた『ドラクエ2』の「ムーンブルクの城」
まずは、『ドラクエ2』に登場する「ムーンブルクの城」だ。ここにはロトの子孫の一人である王女がおり、仲間に入れるべく王子2人が向かうこととなる。だが、すでにこの城はハーゴンの軍勢に滅ぼされており、廃墟と化していた。
この地方には序盤における強敵のマンドリルが多数出現する。それだけに、ハーゴンの拠点に近いこの城が滅ぼされたのも仕方がなかったのだろう。
リメイク版では、その惨劇から抜け出した兵士が、命からがらローレシアの城まで辿り着いて尽き果てるというストーリーが追加されていた。マンドリルの嵐から頑張って抜け出したあの兵士……本当によくやったと褒めてやりたい。彼の命を無駄にしないためにもムーンブルクの城を救いたかったのだが、時すでに遅しである。
ムーンブルクの城には、魔物に殺された王様を含め魂となってさまよっている人たちがいる。なんとも哀しい姿だ。しかも、呪いで犬の姿にさせられていた王女を助けてから話しかけても、何も聞こえないのだ。こんなの切なすぎるだろう。
そういえば、近くにあるムーンペタの町はなぜか被害を受けていなかった。王国を滅ぼして満足してしまったのだろうか……。
■昼と夜のギャップが恐ろしい…『ドラクエ3』の「テドンの村」
『ドラクエ3』では、バラモス城があるネクロゴンドの麓に「テドンの村」がある。ポルトガで船を手に入れたあと陸沿いに南下すると見えてくるのだが、とくに寄り道をしなければたいていのプレイヤーはちょうど夜に辿り着くようになっている。
夜はいたって普通の村だが、一夜を過ごすと誰もいなくなる……。そう、実は村人たちは亡霊だったという怖い設定があるのだ。
実はテドンの村はバラモスの軍団に襲われ、すでに廃墟となっていた。しかし、亡霊たちが夜になるたびに現れ、お店を営業したりもしている。普通に装備してしまって呪われないのか……。
そして、この村には牢屋がある。夜は兵士が遮っているので入ることができないが、昼になると兵士も消えているので牢屋に入れる。そこには白骨化した屍があり、壁のメッセージには「生きているうちに 私が 持っている オーブを だれかに 渡したかったのに……」と、クリアに必須のグリーンオーブがあることが分かるのだ。
グリーンオーブを手に入れるにはさいごのカギが必要になるのだが……それにしてもオーブを残したままなんて、バラモスも詰めが甘いものだ。