1983年に任天堂から家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」が発売されて、40年を超える時が過ぎた。
全世界で大ヒットを記録したアクションゲーム『スーパーマリオブラザーズ』や国民的RPG『ドラゴンクエスト』など、今なお絶大な人気を誇るシリーズ1作目の名作が生まれてきたファミコン時代。
最近ではレトロブームもあって、かつて遊んだこれらのソフトを再び手に入れたいというファンも多いが、実はソフトによっては同じゲームでも複数の「バージョン」があったりするのが面白いところ。内容がマイナーチェンジされているものや、容量の都合でカット、もしくは拡大されているもの、そして、子どもの頃には気づかなかったが、「カセットそのもの」のデザインなどが細かく違うバージョンもあるのだ。
■質感や色や謎の文字…「カセットの違い」
たとえば、初代『ドラゴンクエスト』のカセットは、黒ベースに鳥山明さんのイラストが描かれたものだが、カセットの質感が「ツルツル」のものと、「ザラザラ」のものの2つのバージョンがある。
ツルツルバージョンは、「初期版(前期版)」と呼ばれるもので、発売当初に出荷されたもの。一方の「ザラザラ」バージョンは、発売してしばらくしてから再販されたカセットであり、多くの人はこちらのほうを所有していたのではないだろうか。
『スーパーマリオブラザーズ』のカセットにも、バージョン違いが存在する。カセットの裏面のラベルに「FF」というファミコンのロゴが入っていれば、後期版。入ってなければ、前期版だ。これ以外にも『ファミコンウォーズ』や『スターソルジャー』などのカセットにも、「FF」のロゴが後期版には入っている。
『ベースボール』『テニス』『麻雀』などファミコン黎明期に発売されたソフトのカセットは、当初、ゲームタイトルとラインだけのデザインだったが、後に発売されたバージョンではパッケージのイラストがカセットにも追加されている。