『鬼滅の刃』「隙の糸」に「光る小人」も…「あれ覚えてる?」苛烈な戦いの中で「劇中に出てこなくなった」設定の数々の画像
(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 吾峠呼世晴氏の漫画を原作としたアニメ『鬼滅の刃』。その最新シリーズである「柱稽古編」が6月30日に最終回を迎え、番組放送終了後に劇場版三部作として鬼舞辻無惨との最終決戦となる「無限城編」の制作が発表となった。

「柱稽古編」最終話では無惨を倒すために産屋敷耀哉が自分ごと屋敷を爆破し、それに続いて、珠世が浅草で無惨に鬼にされた男性の血鬼術を使って無惨を拘束。さらに、鬼が人間に戻る薬を自身の腕ごと無惨に吸収させるという連続攻撃が描かれた。

 この一連の攻撃があまりにクオリティの高いアニメ映像に仕上がっていたことから、SNS上で「産屋敷ボンバー」「浅草ニードル」「珠世ポイズン」とも呼ばれ大きな話題に。

 この“浅草の男性”は、アニメ『竈門炭治郎 立志編』の第八話で無惨に鬼にされた一般男性。炭治郎がその場でとっさに取り押さえたことで被害を最小限に食い止め、珠世が自身の家で拘束し地下牢に入れておいたことが明かされていたが、その後の動向は明らかになっていなかった。

 それがここに来て無惨を拘束する足がかりになるとは誰も思わなかっただろう。肉の種子からトゲが生えて相手を拘束するという強力な技には、無惨も「誰の血鬼術だ これは」と焦っていたようだった。

■上弦相手では効果を発揮しなかった「隙の糸」

 このように、『鬼滅の刃』には、登場して以降、もう出てこなかった人物や設定が少なからず存在する。浅草の男性よろしく、ファンの中ではもう忘れ去ってしまっていたということもあるだろう。そこで今回は『鬼滅』作中で語られていたが、それ以降はもう出てこなかった、忘れられがちな設定について振り返りたい。

 たとえば、炭治郎が最終選別を受けるにあたって鱗滝から与えられた、大きな岩を斬る課題のときに得た「隙の糸」もそうだろう。岩を斬ることができた要因を炭治郎は「俺が勝った理由 “隙の糸”の匂いがわかるようになったからだ」というように分析している。

「隙の糸」とは、相手の弱点を意味しており、狙いどころという意味。序盤では戦う相手からこの「隙の糸」を見て攻撃を繰り出していたが、下弦の伍である累との戦いを境に、ほとんど登場しなくなってしまった。上弦の陸である堕姫と戦っているときにも隙の糸は見えているものの、攻撃は通用しなかった。

 これは強敵である上弦の鬼には隙がないということと同時に、炭治郎はこの隙の糸を当たり前に使っているため、わざわざ描写されなくなったという意味もあるのかもしれない。だとすれば炭治郎のレベルアップの証拠でもあるが、どちらにせよ、悲しいかな、戦いがどんどん苛烈になっていくことを表しているようだ。

 序盤は活躍した概念だけに、ほとんど出てこなくなっていつの間にかその存在自体を忘れてしまっていたという人は多そうだ。

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