■家族や友だちとワイワイ遊びたい『スリルタワー』

 ハラハラドキドキ感がたまらないバランスゲーム。これまでに数々の商品が生み出されてきたが、中でも1967年に発売されたアメリカ生まれの『CAREFUL:The Toppling Tower Game』は、テレビでも紹介され人気を博したおもちゃだ。

 2022年、パズル・ボードゲームのパイオニア的メーカー「ハナヤマ」が、同商品を『スリルタワー』の名前に変えて復刻販売した。特徴は、組み立てると全長118センチにもなるその大きさ。横幅もなかなかに迫力があり、タワーが崩れたときの衝撃は大きい。

 子どもでも理解できるシンプルさで、遊び方はグラグラ揺れるタワーを支える緑・黄色・赤・青の柱を、ルーレットの指示に従ってバランスを崩さないように抜いていくだけ。色によってポイントが変わり、見事引き抜けたらポイントが加算されていく。

 てっぺんにある危険を知らせる赤いベルが鳴るたびにドキドキするが、落ち着いて揺れを収めることが勝利のポイントだ。タワーを崩した人は貯めたポイントが没収されるというシビアなルールも、刺激的で面白い。

 大きいので組み立てるのはやや大変だが、家族や友人と遊べば盛り上がること間違いなしだろう。

■銀玉を撃ち合った?軌道の不安定さが逆に楽しい『銀玉鉄砲』

 1960年代に「セキデン」から発売された『銀玉鉄砲』は、エアガンの先駆けともいえる画期的なおもちゃで、昭和の男児に絶大な支持を得ていた。商品名の由来にもなっている「銀玉」は、珪藻土を丸めた弾にアルミ粉を塗した銀色の弾で、時間が経てば土に還るという自然に優しいアイテムである。

 また、子どもでも持てるコンパクトな作りのうえ、バネの力を使って珪藻土の弾を撃つので威力は弱め。それでも至近距離で当たれば痛いが、当時の子どもたちはお構いなしにガンガン撃ち合って遊んだ。

 復刻版が発売されたのは、2009年のこと。初代作の「マジックコルト」などもあるが、復刻されたのは1962年発売の「セキデンオートマチックSAP.50」だ。

 デザインや基本的な構造は昭和のオリジナル商品と同じのため、威力や命中率も当時のまま。さらに今回の銀玉は珪藻土ではなく生分解性プラスチック樹脂にアルミ粉を塗したもので、土に還るエコさを引き継いでいる。

 あの頃夢中になって遊んだ人は、懐かしい銀玉鉄砲の音、独特の撃つ感覚を再び味わうことができるだろう。

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